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オーディオ機器のデータベースを作っています。
国内外を問わず情報収集をしていますが、特に日本のオーディオコンポーネントについて、散逸した情報を整理してみたいと思っております。

オーディオ愛好家としてではなく、製造業の技術経験を活かして工業製品としての良し悪しを中心にまとめています。正確な中古機器選びに役立つと思うため。

またデジタル化されていない日本のオーディオ雑誌や評論家のレビューをまとめています。
プロによる当時の評価は、新しいデジタルフォーマットが登場している現在でも音質を知る上で大切な情報です。
出版社の廃業や評論家の逝去によりデジタル化されず散乱した評論をデータベースとして残したいという目的もあります。

「工業製品」としてオーディオ機器を見てみた

テーマとして中古オーディオに惹かれた理由は、年月を経ると音質の良さは高い人気につながっていることがわかったため。
新品のときにはわからない魅力が思いがけない人気や中古価格となって見えてきます。

主な注目点は3点。

  1. 中古価格
  2. 人気
  3. コンディション

特にオークションについては過去の履歴が消失してしまうため、当初は個人的な覚書として書き始めました。
しかしメーカー技術関係者として、次第に技術仕様 〜というより製造仕様〜 と音質には多くの共通点があると感じるようになりました。

オーディオは面白い。
絶賛された技術が高音質を実現するときもあれば、さほど評価されずに終わることもある。

その魅了の多くはオーディオというよりは製造業の視点で見ると納得できるものです。地味な長所のため発売時の短期間では分かりづらいのですが、時を経て実感できるもの。

材料の良否や設計・製造方法からハイファイオーディオを俯瞰した時、大変にコストパフォーマンスの高いモデルがあることに気づきました。

特に日本製オーディオ機器は、良質な部品と丁寧な製造により中古でも優れた製品が多い。
そのいくつかは、現在ではどんな国の製造メーカーでも作ることが困難なほどです。

日本は音楽を聴くという趣味に憧れを抱いていた時代が長く、それがメーカーにとっての力になりました。
ブランドが認知されていなかった頃、良い材料と丁寧な製造技術をもって高音質を追い求めた結果が、現在の人気につながっています。

デジタル化されていない日本のオーディオ雑誌や評論家のレビューをまとめてみる

また日本はオーディオ機器についての評論や著作が多く出版されていました。
今でも「季刊 Stereosound」など世界的にみても詳細・美麗な編集を行なった雑誌が刊行されています。

しかし圧倒的多数の著作・評論はデジタル化されることなく絶版となり、今では古書としてのみ流通しているものがほとんどです。

それらをモデル毎に整理し、ダイジェストしてみたいと思っています。

資料を集めると「音を言葉で伝える」ということの難しさについて、日本の評論家がどのように悩み、言葉を選んできたかがわかる。
結果としてオーディオ機器の本質を語ろうと努力したため、評論家の意見が一致するポイントが必ずある。
それが残すべき「当時の音質レビュー」だと思います。

幸い日本のオーディオ雑誌についても数十年分のストックを保有しております。
個人的にも新品・中古を問わずいくつかのオーディオ機器を試聴できる経験もあり、音質についてもかなりのモデルを聴いた経験があります。

これらを参考に、自分自身の技術関係者としての経験を加えてご説明し、オーディオコンポーネントを探しておられる方々にその魅力を感じていただきたいと考えました。

カタログ的なスペックや音質評価は雑誌にお任せして、当方はあくまで「メーカー技術の視点」でどの程度の製造コストを掛けて作られているのか、そしてそれゆえに年月を経たオーディオがどのように変化・劣化するのかを中心に判断し、記載しています。

実際に自分自身でも上記を判断基準としてオークションや中古オーディオショップを利用しています。

なお掲載はしておりませんが、掲載したオークションの情報は画像・テキストともに全て保存しております。過去のデータと対照しつつ新たなデータを追記しております。

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