SAEC WE407-23の評価とは・中古価格とトーンアームとしての音質レビュー

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中古トーンアームの定番ともいえるWE407-23のYahooオークション落札価格情報。ダブルナイフエッジ方式のトップメーカーとしてSAECの評価を決定づけたモデルでもあります。

なおトーンアームとターンテーブルは元箱があるかどうかは大きな意味を持ちます。
無い場合は一律に購入を控えても良いほど重要な条件になります。

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3つの重要なヤフオク落札履歴

中古市場におけるの評価は、以下の人気・価格・コンディションに現れています。

人気・コンディションと落札価格

SAEC WE-407/23 サエク 元箱付 - Yahoo!オークション
SAEC WE-407/23 サエク 元箱付き出品はアーム本体と5Pフォノケーブルと取説コピーです。元箱(痛みあり)が見つかりましたのでお付けします。ご自分でお好みのシェル・カートリッジをご用意してお楽しみください。年式相応の経年の汚れや小...

元箱を含めて付属品の全てが揃っており、状態も良い。
当時の定価をはるかに上回りますが、中古としての価値は高い。

  • 落札価格:¥120,000(JPY・税別)
  • 人気(ウォッチ数):★☆☆(43人)
  • コンディション :★★★(Good)
  • 詳細な出品/落札情報
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • SAEC WE-407/23 サエク  元箱付
  • 出品者
  • 出品地域
    • 愛知県
  • 入札・落札情報
    • 入札件数:1件
    • 開始価格 120,000 円(税 0 円)
    • 開始日時 2024.01.27(土)23:38
    • 終了日時 2024.01.28(日)23:38
    • オークションID p1116014052

SAEC WE407/23の音質とは

ダブルナイフエッジという方式を文字通り広めたのはサエクですが、特にWE-407/23は高い人気を誇りベストセラーとなりました。

オーディオ雑誌や評論家の過去レビューまとめ

オーディオ評論家諸氏から高い評価を得ています。
特にアナログレコードの再生において、日本で高い評価を得ていた長岡鉄男(Tetsuo Nagaoka)氏からは、

  • シングルナイフ方式に比べダブルナイフエッジは感度が落ちるのではないかという危惧を覆したモデル。
  • 感度と安定度のバランスを高い次元で解決した巧みな設計。
  • スタビライザーはやや重量級にすぎたかもしれない。

として高評価を得ています。

注目された音質技術と現実の評価

ダブルナイフエッジという方式を定着させたという実力があります。
サエクがトーンアームを復刻するにあたり、ベンチマークとしただけの精度がある。

感度が高く、それでいて剛性を確保するため、極めて高精度に作られている。それがWE407-23です。
精度は簡単に音に現れるためごまかしの効かない部分。

市場では明らかな高感度と安定性を評価されています。

トーンアームの魅力 - JASジャーナル2023年冬号
私たちサエクは、2019年に約40年ぶりにダブルナイフエッジ式トーンアームを復活させ、高い評価を受ける事が出来ました。今回はそのトーンアーム「WE-4700」を復活させる中で、トーンアームについて学び直し、トーンアームの魅力を再認識する事が...

ヤフオク落札相場データ

※過去3ヶ月間にオークションでの落札がない場合、履歴は表示されません。
※現時点で出品がなされていない場合、検索結果は表示されません。

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(2024年まとめ)過去のオークション落札履歴

  • 落札価格:¥(JPY・税別)
  • 人気(ウォッチ数):★★★☆☆(人)
  • コンディション :★★★☆☆()
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
  • 入札・落札情報
    • 入札件数:件
  • 出品者
    • 総合評価(良い):%(件中)
  • 出品地域
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:

オーディオショップの中古価格

オーディオ専門店におけるSAEC WE-407/23の中古価格は¥70,000ー160,000と幅があります。
オークションの出品事例と比較した場合、元箱つき・取扱説明書ありが多いことが特徴です。

トーンアームは超精密な天秤といえます、そのため輸送時の振動・衝撃は性能を大きく損ないます。
専門店はそれを知っているため、元箱つきを高く買取します。

ハイファイ堂・オーディオユニオンの中古価格

SAEC : WE407/23 - 中古 | オーディオユニオン
SAEC WE407/23 中古 - 販売価格 ¥99,800(税込)

その他オーディオショップ・中古オーディオの販売価格

サエク SAEC WE-407/23 トーンアーム 元箱付 @42680 | アフロオーディオ
この商品は『送料無料』です。
【Cランク】SAEC WE-407/23 トーンアーム サエク @56280 | アフロオーディオ
送料無料・3営業日以内に発送
【Bランク】サエク SAEC WE-407/23 トーンアーム @55506 | アフロオーディオ
送料無料・3営業日以内に発送
サエク SAEC WE-407/23 トーンアーム @46992 | アフロオーディオ
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サエク SAEC WE-407/23 トーンアーム @43761 | アフロオーディオ
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MICRO AX-7G 亜鉛製アームベース @21170 | アフロオーディオ
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サエク SAEC 407-23 アーム
スピーカー,アンプ,プレーヤー,デッキ等、中古オーディオの販売と修理のPROSHOP A&P

「正しい価格」はどちらか・オーディオショップとオークション

SAEC WE-407/23の中古価格はオークションよりもオーディオショップの相場が明らかに高い。
しかし正しい価格はオーディオ専門店による値付けです。

結論をいえば一部の良品を除き、オークションでトーンアームを購入することはかなりのリスクがあります。

使い込まれて精度の落ちたものが多く、しかも元箱がないため輸送時の破損や性能低下が起こりやすいため。

なにより出品者にトーンアームの状態を判断する技量がありません。
オーディオ専門店の値付けが高くとも信頼性が高い理由は、中古トーンアームの精度を判断する機材を豊富に持っているためです。

よくある故障・不具合

以下よりコンディション判定『★★★(Excellent)』の個体。
本体の精度に影響するような傷がなく、説明書も完備しているため使用に必要な調整が可能です。

なお元箱が付属していることは大きなメリットとなります。トーンアームに禁物である輸送時の衝撃等から完全に守ることができる。

単に緩衝材を多めに巻いた程度ではトーンアームを輸送時の衝撃から守ることはできません。

出品されたのコンディション評価

出品物の傷・不具合
サエクWE-407-23トーンアーム・中古オーディオのコンディション情報・商品の状態・傷・汚れ・入札落札時の注意点画像・故障や不具合の解説44
  • シリアルNo:59215

(Good)

  • 動作確認済み
  • 打撃を受けたと思われる傷なし
  • 付属品完備(元箱・説明書・調整マニュアル)

(Bad)

  • 経年変化にともなうわずかな曇りあり

「買ってはいけない」中古SAEC WE407/23のポイント

トーンアームは極めて高精度に組み立てられているため、衝撃に弱い。乱暴な取扱いですぐに壊れます。
しかも修理はほぼできません、構造がシンプルであるため壊れるときは全体が損なわれています。
以下に注意です。

  • すべての調整機構にがたつきがないか
  • 傷はないか(本体に傷がつくほどの衝撃は、トーンアーム全体の精度が狂っている可能性大)
  • 取扱説明書がないもの(モデル特有の調整方法・針圧等の条件が不明のため使いきれない)

衝撃に弱いトーンアームは元箱のある中古を探したい

SAEC WE-407/23は販売台数が多いため、上記の条件を満たさない個体は購入を控えるべきです。
つまりある程度待ってでも元箱のあるものを探すべきだということ。
ちょっと条件が悪い代わりに安いというコンディションは、中古SAEC WE407/23として無価値です。

なおトーンアームの中古は元箱があるものが望ましい。
購入後の輸送時に破損したり精度が狂うトラブルを防ぐことができます。

大袈裟ではなく、元箱がない古いトーンアームの場合、前オーナーの保管時点ですでに精度に狂いを生じていると申し上げてもいい。

SAEC WE407/23の仕様

アナログプレーヤーが主要な音楽ソースであった時代に一世を風靡したサエクの名品。
現在のWE-4700は本機をモチーフに設計されています。

現在のトーンアームの価格を見れば、中古の程度良好な個体が高額で取引される理由が理解できます。

メーカー・発売年次と定価

WE-308(¥26,000・JPY)の上位機種として発売されベストセラーとなったモデル。

  • メーカー:SAEC(サエクコマース株式会社)
  • モデル名・型番:WE-407/23
  • 発売年次:1980年
  • 定価:¥67,000(/台・JPY)

なお以下は貴重な当時のマニュアルとなります。

https://e-staff-net.com/shiryou/manual/saec_we407-23_manual.pdf

SAEC WE407/23の主要スペックと音質技術

加工精度は高く、当時でもかなりのディスカウント価格であったと思われます。
軽針圧カートリッジを使用した場合のトラッキング性能を高めるため、かなりコンパクトに作られています。

  • 主要スペック
    1. 形式:ダブルナイフエッジ・スタティックバランスタイプ(ショートタイプアーム)
    2. 大きさ:全長 311mm・有効長 233mm
    3. オーバーハング:12mm
    4. インサイドフォースキャンセラー:自動針圧微増機構付き糸吊りウェイト方式
    5. アーム取付方式:ナット締め(アームスタビライザー別売)
    6. 針圧調整範囲:0~4g(2回転、直読式)
    7. 取付穴径:30mm(アーム軸径27cm)
    8. 取付可能最大板厚:35mm
    9. カートリッジ使用範囲
      • 23g~33.5g(シェルとも、標準装備ウェイト使用時)
      • 6g~10g(シェルとも、補助ウェイトW-7L使用時)
      • 15g~25g(シェルとも、補助ウェイトW-7M使用時)
    10. ヘッドシェル:ULS-3X(自重18g)
    11. 別売(以下のオプションによりほとんどの他社製ターンテーブルに装着が可能だった)
      • ミドルマスウェイト W-7M(15g~25g用、¥7,800)
      • ライトマスウェイト W-7L(6g~10g用、¥7,800)
      • オプション タイムコンスタントイコライザー TC-11(¥32,000)
      • ウルティメイトヘッドシェル ULS-3X(¥12,500)
      • PUコード CX-5006A(¥4,600)
      • PUコード CX-5006B(¥5,500)
      • PUコード CX-8003(¥3,000)
      • アームスタビライザー AS-500E(¥3,500)
      • ブラインドマウントベース BP-3

ダブルナイフエッジの評価を決定したサエク

  • 音質技術の注目ポイント
    1. ハンドメイドによる制作、加工精度は±1/500mm
    2. ダブルナイフエッジ形式でありながら小型化を達成し、ハイコンプライアンス・軽量カートリッジへの対応力を高めた。
    3. 低域共振を制動するメカニカルイコライザーと新開発のメカニカルダンピング機構
    4. 糸吊り式のインサイドフォースキャンセラーにサエク独自の自動針圧微増機構を組み込んでいる。
      • 内周における針先の浮き上がりを防ぎ、安定した高域再生と低歪みを達成
    5. メインウェイトはヘリコイドタイプ
      • ダンピング機構を内蔵しアーム軸受から伝わる外部振動を吸収
    6. フリーストッパー機構付きオイルエレベーター
    7. アームパイプとシェルの接続にはT.T.方式(三点圧着)を採用

製造メーカーの目でみるオーディオ機器としての寿命・「高精度の工業用天秤」と同じ取り扱いが必要

トーンアーム全般にいえることですが、慎重に取り扱いを行う限り滅多に壊れない。
特に日本製のトーンアームは加工精度とともに取り扱い時に生じる誤差を考えた設計(機構の堅牢さやオイルダンプの手入れのしやすさ)が多く、良品が揃っています。

ただしここで述べた「慎重な取り扱い」とは、かなり細心な注意を指します。
トーンアームの感度が高いということは、いわゆる工業用の精密天秤に近づくことです。

無理な脱着をせず、保管は専用のケース、つまり「元箱」に入れる。
放り出しておけば自重で予期しないストレスがかかり、精度が狂うものです。

SAEC WE-407/23の仕様 サエク
SAEC WE-407/23降臨
SAEC同好会掲示板

中古SAEC WE407/23のメリット・デメリット
最新トーンアームとの比較

サエクWE-407/23に限らず、中古のトーンアームはきわめてメリットの大きい買い物といえます。
製造はほぼ手作業に近い、また旋盤のように熟練作業者が少なくなった工程も必要となります。
現在ではWE-407/23と同等のものを作ろうとすればかなりの高額となる。

精度を保った良品トーンアームは少ない

ただし良品であることが大前提です、精度が狂っている個体はそのまま音質の劣化を招く。
その点でコンディションの判断が難しい中古を選ぶことはデメリットがあるともいえます。

中古トーンアームの販売はオーディオ専門店に強みがある理由です。
当初の高精度を保ったトーンアームは少ないものとして慎重な個体選びが必要なジャンルです。

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