ダイナミックレンジの広いコンデンサースピーカーとも言える音質のOriginal Nautilusの中古情報。
日本ではオーディオ評論家の傅信幸氏がリファレンスとして使用していることで有名です。
新品の価格は急速に上昇しており、中古相場も続いて上がっています。
目次 ー時間がない人のためにー
➡︎ 評論家の音質レビュー
➡︎ 中古相場データ
➡︎ 中古のメリット・デメリット
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3つの重要なヤフオク落札履歴
おそらくは前期型のオリジナルノーチラス。状態はユニット保護のために重要な保護カバーが欠品しているほか、シリアルNoも不明です。
本モデルの定価は2024年現在で¥1,540,000と、発売当初の3倍に価格が上昇しているため中古は割安です。
しかし取り扱いに注意が必要な部分もあるため、本来はオーディオショップでの購入が望ましい。
- 落札価格:¥3,977,265(JPY・税別)
- 人気(ウォッチ数):★★★(479人)
- コンディション :★☆☆(Poor)
- ヤフオク出品時の商品タイトル
- 【全国発送可】B&W Original Nautilus スピーカーペア 専用チャンネルデバイダー付 SN連番 オリジナルノーチラス□■026329001W-5
- 入札・落札情報
- 入札件数:236件
- 開始価格 1,000 円(税込 1,100 円)
- 開始日時 2024.08.22(木)00:40
- 終了日時 2024.08.28(水)22:15
- オークションID q1149603798
- 出品者
- ウエスト
- 総合評価(良い):99.3 %(22879件中)
- 出品地域
- 福岡県 福岡市早良区
8月 28日 22時 06分 | ルイス 自動入札。 3,977,265 |
8月 28日 22時 06分 | 森田 自動入札。 3,976,265 |
8月 28日 22時 06分 | ルイス 自動入札。 3,976,265 |
8月 28日 22時 06分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,975,265 |
8月 28日 22時 01分 | ルイス 自動入札。 3,975,265 |
8月 28日 22時 01分 | 森田 自動入札。 3,974,265 |
8月 28日 22時 01分 | ルイス 自動入札。 3,974,265 |
8月 28日 22時 01分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,973,265 |
8月 28日 22時 00分 | ルイス 自動入札。 3,973,265 |
8月 28日 22時 00分 | 森田 自動入札。 3,972,265 |
8月 28日 22時 00分 | ルイス 自動入札。 3,972,265 |
8月 28日 22時 00分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,971,265 |
8月 28日 21時 57分 | ルイス 自動入札。 3,971,265 |
8月 28日 21時 57分 | 森田 自動入札。 3,970,265 |
8月 28日 21時 57分 | ルイス 自動入札。 3,970,265 |
8月 28日 21時 57分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,969,265 |
8月 28日 21時 51分 | ルイス 自動入札。 3,969,265 |
8月 28日 21時 51分 | 森田 自動入札。 3,968,265 |
8月 28日 21時 51分 | ルイス 自動入札。 3,968,265 |
8月 28日 21時 51分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,967,265 |
8月 28日 21時 48分 | ルイス 自動入札。 3,967,265 |
8月 28日 21時 48分 | bes******** 自動入札。 3,966,265 |
8月 28日 21時 48分 | ルイス 自動入札。 3,966,265 |
8月 28日 21時 48分 | bes******** 入札。数量: 1 で 3,965,265 |
8月 28日 21時 48分 | ルイス 自動入札。 3,965,265 |
8月 28日 21時 48分 | bes******** 自動入札。 3,964,265 |
8月 28日 21時 48分 | ルイス 自動入札。 3,964,265 |
8月 28日 21時 48分 | bes******** 入札。数量: 1 で 3,963,265 |
8月 28日 21時 45分 | ルイス 自動入札。 3,963,265 |
8月 28日 21時 45分 | 森田 自動入札。 3,962,265 |
8月 28日 21時 45分 | ルイス 自動入札。 3,962,265 |
8月 28日 21時 45分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,868,925 |
8月 28日 21時 45分 | ルイス 自動入札。 3,868,925 |
8月 28日 21時 45分 | 森田 自動入札。 3,867,925 |
8月 28日 21時 45分 | ルイス 自動入札。 3,867,925 |
8月 28日 21時 45分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,780,585 |
8月 28日 21時 41分 | ルイス 自動入札。 3,780,585 |
8月 28日 21時 41分 | 森田 自動入札。 3,779,585 |
8月 28日 21時 41分 | ルイス 自動入札。 3,779,585 |
8月 28日 21時 41分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,778,585 |
8月 28日 21時 36分 | ルイス 自動入札。 3,778,585 |
8月 28日 21時 36分 | 森田 自動入札。 3,777,585 |
8月 28日 21時 36分 | ルイス 自動入札。 3,777,585 |
8月 28日 21時 36分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,776,585 |
8月 28日 21時 35分 | ルイス 自動入札。 3,776,585 |
8月 28日 21時 35分 | bes******** 自動入札。 3,775,585 |
8月 28日 21時 35分 | ルイス 自動入札。 3,775,585 |
8月 28日 21時 35分 | bes******** 入札。数量: 1 で 3,774,585 |
8月 28日 21時 30分 | ルイス 自動入札。 3,774,585 |
8月 28日 21時 30分 | 森田 自動入札。 3,773,585 |
8月 28日 21時 30分 | ルイス 自動入札。 3,773,585 |
8月 28日 21時 30分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,680,246 |
8月 28日 21時 30分 | ルイス 自動入札。 3,680,246 |
8月 28日 21時 30分 | 森田 自動入札。 3,679,246 |
8月 28日 21時 30分 | ルイス 自動入札。 3,679,246 |
8月 28日 21時 30分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,585,906 |
8月 28日 21時 29分 | ルイス 自動入札。 3,585,906 |
8月 28日 21時 29分 | 森田 自動入札。 3,584,906 |
8月 28日 21時 29分 | ルイス 自動入札。 3,584,906 |
8月 28日 21時 29分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,491,567 |
8月 28日 21時 29分 | ルイス 自動入札。 3,491,567 |
8月 28日 21時 29分 | 森田 自動入札。 3,490,567 |
8月 28日 21時 29分 | ルイス 自動入札。 3,490,567 |
8月 28日 21時 29分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,397,227 |
8月 28日 21時 26分 | ルイス 自動入札。 3,397,227 |
8月 28日 21時 26分 | 森田 自動入札。 3,396,227 |
8月 28日 21時 26分 | ルイス 自動入札。 3,396,227 |
8月 28日 21時 26分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,302,887 |
8月 28日 21時 25分 | ルイス 自動入札。 3,302,887 |
8月 28日 21時 25分 | 森田 自動入札。 3,301,887 |
8月 28日 21時 25分 | ルイス 自動入札。 3,301,887 |
8月 28日 21時 25分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,114,208 |
8月 28日 21時 25分 | ルイス 自動入札。 3,114,208 |
8月 28日 21時 25分 | 森田 自動入札。 3,113,208 |
8月 28日 21時 25分 | ルイス 自動入札。 3,113,208 |
8月 28日 21時 25分 | 森田 入札。数量: 1 で 3,013,000 |
8月 28日 21時 20分 | ルイス 自動入札。 3,013,000 |
[11月 5日 17時 27分] | … |
8月 22日 0時 40分 | オークション開始。数量: 1 で 1,000 |
B&W Original Nautilusの音質とは・コンデンサースピーカーのような音像・音場
コンデンサースピーカーに傾倒していたオーディオ評論家の傅信幸(Nobuyuki Fu)氏が、Apogeeに代わるリファレンススピーカーとして導入し、現在に至っています。
同氏ほどOriginal Nautilusを使い込んだオーディオ評論家はおそらく世界的にも稀。
レビューは貴重です。
オーディオ雑誌と評論家の過去レビューまとめ・賛否両論
季刊Stereosoundの初出はNo108(1993年)。1ページのみの断片情報にも関わらず表紙を飾っています。
その後音沙汰がなくなりましたが、No117のベストバイ企画において「選考委員特別賞」を受賞しています。ランキングそのものは14位。
音質レビューの特徴は技術面の取り組みに対する賛辞が主であり、音質そのものに関しては賛否両論がありました。
ほとんどは日本マランツが用意したパワーアンプ「SM-5」との組み合わせによる試聴です。
- 「振動板の背圧をゼロにする」「バッフルを無くす」というある種の理想を現実化したモデル。
- 空中に音像が浮かび上がる、前例のない音像/音場表現
- 録音状態が克明にわかる。従来のモニタースピーカーとは次元が違う。
- マルチアンプ前提となるためスピーカー単独での評価ができない。ハイエンドスピーカーとして見た場合、システムとしての完成度は高いとは言えない。
- アルミニウム振動板の専用スピーカーユニットはあまり好ましい質感とは思えない。
それでも充分に力のあるパワーアンプを8チャンネル用意できた試聴環境は、日本、そして米国だけだったと言います。
「オーディオ評論家 傅信幸」を作り上げたOriginal Nautilus
多くのレビュアーが習作と位置付ける中、Original Nautilusに激しく注目したのが、オーディオ評論家の傅信幸(Nobuyuki Fu)氏です。
コンデンサースピーカーのApogeeに傾倒しており、日本のオーディオ愛好家からはやや異端視されていた同氏でしたが、開発段階からOriginal Nautilusの音場表現に惚れ込み、特集記事(季刊Stereosound No120)への参加を経て購入します。
以来数十年のレビューは
- コンデンサースピーカーと同じホログラフィのように浮かび上がる音像・音場
- ダイレクトラジエーター(つまりコーン型振動板のスピーカー)と同じダイナミックレンジ
- 極めて低い低音の微細な信号も克明に再現するワイドレンジ
という3点に集約されています。
季刊Stereosoundの編集部員としてキャリアをスタートさせたその後評論家に転じた同氏でしたが、JBLやTANNOYが至上とされた日本においてコンデンサースピーカーの愛用者であったため、そのレビューはマイナーイメージでした。
しかしOriginal Nautilusに注目したことは、特に2000年以降SACDなどのハイレゾリューション音源の評価に客観性をもたらし、メインストリームの評論スタイルを確立しています。
音色への感性以上に録音における音像/音場表現の正確さが問われるようになったためです。
B&W自体がノーチラスチューブによって大きな躍進を遂げたことを見ても、評論家として傅信幸氏にはオーディオ技術に対する先見性があった。
注目されたOriginal Nautilusの技術と現実の評価や人気・800D4に続くノーチラスチューブ
何より注目された技術はノーチラスチューブに続く「振動板のバックプレッシャーゼロ」という技術です。
現在に至るB&Wの音を決めたものが、Original Nautilusによって生まれています。
SACDからハイレゾオーディオ、そしてアナログレコードのリバイバルにあたり、微小信号の再現性とダイナミックレンジの拡大はそれまでになく重要な音質要素となりました。
そして背圧をかけずストレスなく振動板を動かすというOriginal Nautilusの技術は、現在のハイエンドオーディオ再生では得難い強みとなっています。
なおB&Wにおける拡販対象のモデルではありませんが、日本はOriginal Nautilusが売れている国です。
専用チャンネルデバイダーとAccuphase製デジタルチャンネルデバイダーによる音質の違い
なお導入から14年を経て、季刊Stereosound No.180では傅信幸(Nobuyuki Fu)氏によりB&W製の専用チャンネルデバイダーに代わり、Accuphase DF-55を用いたデジタルチャンネルデバイダーによるマルチアンプの実験も行われています。
この実験はAccuphaseの技術協力もあり、スロープ特性の解析とデジタルイコライザーのDC48を用いた周波数特性の解析の上でヒアリングテストがなされたものです。
- オリジナルは-6dB/oct→-24dB/octに可変する仕様
- ベッセル関数によるフィルター仕様(Accuphaseはバターワース関数)
といった基本条件であることを解析した上での試聴レビューとなっています。
結果は良好であり、音質はオリジナルを超えるものであったとのこと。
専用クロスオーバーはアナログ回路であり位相回転や信号劣化が避けられない仕様でしたが、Accuphaseのクロスオーバーネットワークは、現時点でOriginal Nautilusに最良の条件をもたらすものと思われます。
最新のB&W Original Nautilus中古相場(Yahooオークション・年度別まとめ)
Yahooオークションの出品例から、多くの注目(ウォッチ数)を集めた落札例について、落札価格から入札ー落札までの詳細履歴に至るまでアーカイブしています。
(2024.11)
極めて長い販売期間に対して個体数が少なく、中古相場は変動しています。
一応¥5,000,000程度という水準はありますが、流動的。
新品の販売は継続中であり、かつ発売当初の価格から3倍程度値上がりしているため、初期のモデルでも定価と同じか、それ以上の中古価格となります。
なおオーディオショップの中には中古価格をネット上に開示していないところもあります。
オーディオ関連オークションの中古相場と最新の出品データ
※過去3ヶ月間にオークションでの落札がない場合、履歴は表示されません。
※現時点で出品がなされていない場合、検索結果は表示されません。
3ヶ月以上前のヤフーオークション落札履歴については、以下の各年度まとめをご参照ください。
※Yahooオークションの落札履歴はYahoo規約により最大3年で抹消されます。
当サイトでは消える前にデータを保管し、著作権上問題のないものを掲載しております。
(2024年)過去のオークション落札履歴
2024年のオークション出品は冒頭ご紹介した事例のみとなります。
オーディオショップの中古価格(ハイファイ堂・オーディオユニオンなど)
日本のオーディオショップによる売買履歴です。
数年に一度出品されるかどうかというモデルです。
よくある故障・不具合
以下よりコンディション判定『★☆☆(Poor)』の個体。
傷や汚れといったチェック項目は良好ですが、振動板を守る「専用カバー」が欠品しています。
またシリアルNoも不明。
オーディオショップの相場からすれば安値落札につながった要因です。
「買ってはいけない」中古のポイント・B&W Original Nautilusの振動板は脆弱
オリジナルノーチラスは研究用の習作をそのまま市販したような部分が多く、同社のその他モデルと比べて取り扱いには細心の注意が必要です。
あらゆる部分が極めて傷つきやすい。
つまり傷の有無がもっとも重要な確認ポイント。
キャビネットの傷は修復不可能であり、振動板の傷は数十万円の費用がかかります。
なおこのモデルについて、サードパーティの修理業者で対応可能な要素は皆無です。
特にアルミニウム製振動板は軽く、柔らかい。簡単に破損します。
保護ネットが付属しないOriginal Nautilusにあって、B&Wがスピーカーユニット保護のために保護カバーを付属させた理由です。
B&W Original Nautilusの仕様・初めてNautilusチューブを採用したスピーカー
現在(2024年)800D4などのトップモデルにおいてB&Wの中核技術と言えるノーチラスチューブを初めて採用したスピーカー。
同社のトップモデルでありながら、むしろ習作というに近い仕様であり、完成度よりも独自性の高い技術が特徴ともいうべき内容です。
メーカー・発売年次と定価
- メーカー:Bowers and wilkins(B&W)
- モデル名・型番:Nautilus(オリジナルモデル)
- 発売年次:1993年(日本での発売は1995年)
- 定価:¥5,000,000(/台・JPY)
- 本国価格は£57,750
- 発売後、数度の価格改定を経て現在(2024年)は¥15,400,000
注目されたB&W Original Nautilusの音質技術・バッフル面積ゼロ、スピーカーの背圧ゼロ
ローレンス・ディッキー(現在、Vivid Audioを主催)が自身のアイデアを実現させたモデルがOriginal Nautilusです。ただし完成したシステムではなくいわば習作です。
平面バッフルスピーカーと同じく振動板にかかる背圧はゼロ、それでいてバッフルの反射もゼロにする。
そしてキャビネットの共振音を排除する。
これら矛盾する要素を実現したことにより、マルチアンプ化は不可避となりました。
- 主要スペック
- 特徴:ノーチラスチューブローディング/アクティブクロスオーバー
- スピーカー形式:4ウェイ・チューブローディング方式
- インピーダンス:6Ω
- 駆動ユニット
- 低域:1x 300mm (12 in)アルミニウム振動板
- 中低域:1x 100mm (4 in) アルミニウム/高分子ポリマーハイブリッド振動板
- 中高域:1x 50mm (2 in)アルミニウム振動板
- 高域:1x 25mm (1 in) アルミニウム振動板
- 再生周波数帯域:10Hz ー 25kHz(-6dB)
- クロスオーバー周波数:220Hz/880Hz/3.5kHz
- 初期・中期のモデルにはBowers and wilkins製アクティブチャンネルデバイダー(エレクトリッククロスオーバーネットワーク)が標準装備
- ゲイン調整ができない仕様であるため、アッテネーターを装備したパワーアンプが必須。
- 後期(つまり2024年現在)はチャンネルデバイダーが付属せず、オーナーが他社製のチャンネルデバイダー(4ch仕様)を入手・調整する必要あり。
- 好適なものとしてAccuphase DF-75あり
- 初期・中期のモデルにはBowers and wilkins製アクティブチャンネルデバイダー(エレクトリッククロスオーバーネットワーク)が標準装備
- 推奨アンプの仕様
- 中高域:100W以上
- 低域:500W
- 外形寸法
- W:430mm (16.9 in)×D:1105mm (43.5 in)×H:1210mm (47.6 in)
- 重量:86.5kg (190 lb)
- 本体:44.5kg (98 lb)/台座:42kg (92 lb)
- 標準仕上げ:ブラック・ミッドナイトブルー・シルバー(2024年時点)
- スペック上の注目ポイント
- スピーカー振動板にかかる背圧をゼロにする「Nautilusチューブ」を初めて採用
- 高域だけでなくウーファーにも採用した事例はオリジナルノーチラスのみ
- ウーファー部分のチューブは巻貝状(音道の長さは3m)
- マルチアンプ専用として、B&Wによるエレクトリッククロスオーバーを標準装備
- 組み合わせるスピーカー部ごとに微調整がされた上で出荷
- パッシブネットワークにある位相回転を排除
- 事実上「バッフル」を持たない樹脂製キャビネット
- すべての製造工程は手作業
- 塗装工程は12層、仕上げ研磨に3日間を要する
- スピーカー振動板にかかる背圧をゼロにする「Nautilusチューブ」を初めて採用
http://bwgroup.es/wp-content/uploads/2020/11/Nautilus-Brochure.pdf
「背圧ゼロ」・ノーチラスチューブの原理とは・ホーンスピーカーの逆パターン
現在800D4で有名な「ノーチラスチューブ」の原理は消音器であると言われます。
厳密には背圧を限りなく低減するというもの。長岡鉄男(Tetsuo Nagaoka)氏が「逆ホーン」と呼んだ仕組み。
ホーンスピーカーの出口にスピーカーユニットを取り付けたのと同じ構造です。
つまり普通のホーンスピーカーはこのような動作。
出口では振動する空気の振幅は小さく、その代わり面積は大きくなる
ノーチラスチューブはこのホーン出口にスピーカーユニットを取り付けたもの。
出口では振動する空気の振幅は大きくなり、その代わり面積は小さくなる。
気流抵抗で振動する空気に負荷を掛けて背圧をゼロにするという仕組みです。
低音が出ない・ノーチラスチューブが中高域にしか使われなかった理由
ノーチラスチューブはいいことづくめのようですが、根本的な問題があります。
低音が出なくなる、具体的には200Hzあたりから低音の音圧レベルが急減するという特性になります。
理由は背圧がかかっていないため。
スピーカーユニット単体で特性を測定する条件と同じであることが原因です。
低音を再生する必要のないツィーターやミッドレンジでは問題になりませんが、ウーファーでは使えない。
対策としてはウーファー部分のみ駆動するパワーアンプの出力を上げるしかありません。
Original Nautilusがマルチアンプ専用となった理由であり、この点はオーディオ評論家の傅信幸(Nobuyuki Fu)氏が多くの苦労譚をレビューしています。
なお上記の理由からOriginal Nautilus以降、B&Wはノーチラスチューブを中高域にしか使っていません。
中古B&W Original Nautilusのメリット・デメリット
- メリット:コンデンサースピーカーのように立体的なステレオフォニックとダイレクトラジエーターのダイナミックレンジ
- デメリット:ベストの組み合わせといえるアンプがない。習作という側面が強く、完成度を高めるためには使い手の知識と努力を必要とする。
- 最新ハイエンドスピーカーとの比較:システムとしての発展性が大きすぎて比較は困難。ディープな愛好家向け
マルチアンプ、しかも現在はチャンネルデバイダーすら標準装備ではないという特徴は、通常のオーディオ愛好家にとってはデメリットでしかない。
その素性と発展性を魅力と思える人にとっては得難いメリットとなります。
ただし傑作とか名機とか、わかりやすい尺度は当てはまらない。最近インターネットで行われるオーディオレビューでは一番表現が難しいモデルがオリジナルノーチラスです。
最新ハイエンドスピーカーと比較した音質・B&W Original Nautilusは「コスパ」という言葉の虚しさを表す趣味のオーディオ
いわゆるベストバイランキングの範疇に入らないオーディオです。優劣を比較できるモデルはなく趣味と呼ぶにふさわしい。
「コスパ」という言葉の虚しさをよく表しているのがOriginal Nautilusです。
ただ買っただけではまるで意味をなさない。
さらに知識と使いこなしの努力を要する。
アンプを選びぬき周到なセッティングを施した場合のみ真価を発揮する。
その時はいかなるハイエンドスピーカーとも違う再現性を見せます。
趣味製の高さでは最高のスピーカーです。