Pioneerが開発した最後のプロ用ホーンスピーカーEXCLUSIVE model 2404のYahooオークション落札価格情報。「model 2402」に比べ不人気であり販売台数も少ないのですが、相当の実力機です。
EXCLUSIVE model 2404のオークション落札結果・人気・商品の状態
Yahooオークションのオーディオ出品情報(価格・入札履歴)
EXCLUSIVE model 2404・中古人気と、入札・落札履歴
出品URL(Yahoo オークション)Pioneer EXCLUSIVE model 2404 パイオニア/エクスクルーシブ スピーカー ペア JITBOX利用可能
落札価格:¥1,346,008(JPY)
- 開始価格: 5,000円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:212人
- 入札件数:184件
- オークションID:c1101780741
- 出品地域:神奈川県 横浜市中区
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2023.08.14(月)23:46
- 出品日時:2023.08.07(月)15:29
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:unisound045
- 出品社名:UNISOUNDヤフオク!店
- URL:https://auctions.yahoo.co.jp/html/profile/unisound045.html
- 評価(良い):99.7 %(取引 37,472件中・ 2023年 10月時点)
出品物コンディション・入札のチェックポイント(不具合など商品の状態)
以下よりコンディション判定『★★☆(Average)』、傷はあるものの動作には問題がない個体です。
ただしウーファー振動板の広範囲にわたって赤茶けた変色がみられます。
詳細不明のウッドブロックが付属しています。
画像・出品説明より確認できるオークションサイト情報・買取、入札時の注意点
※画像クリックで拡大表示可能
- シリアルNo:00053
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
- スタンドの代わりとなるウッドブロック付属(メーカー不明)
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- ウーファー振動板が変色(赤茶色)
- キャビネットに傷・汚れあり
- 木製ホーン部に傷・汚れあり
- シリアルNo:00060
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
- スタンドの代わりとなるウッドブロック付属(メーカー不明)
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- ウーファー振動板が変色(赤茶色)
- キャビネットに傷・汚れあり
- 木製ホーン部に傷・汚れあり
出品者に追加質問したい確認ポイント
- タバコ臭の有無、または禁煙環境にあったかどうか。
- スピーカーターミナルは確実に締まるか(ゆるみ・ぐらつきはないか)
ウーファー振動板が変色していることから、タバコによる影響が予測されます。
EXCLUSIVE model 2404・中古の要注目ポイント(傷 汚れ 不具合 故障)・model2402/2401と違いネットワーク改造品はまずない
model2404はそれ以前のEXCLUSIVEホーンモデルと異なり、ネットワークの改造はなされなくなっています。専用ネットワークユニット(DN-2404)も準備されていたため自作やショップ改造品は少ない。念の為注意点は以下のとおり。
- ネットワークの改造(Pioneerのオリジナルが最上だが、素子を「高音質パーツ」に変えられている事例がある。ショップによる改造もある)
- コンプレッションドライバーの振動板違い(ラディアン社などの社外品に交換されている場合がある)
- 専用ネットワークユニット DN-2404は付属しているか(中古価格が大きく変わる)
EXCLUSIVE model 2404・中古相場と価格動向(ショップとオークションサイト価格履歴の比較・検索)
- 動作品・外観並品(傷汚れあり)・専用ネットワークDN-2404なしが¥1,500,000程度
- 動作品・外観並品(傷汚れあり)・専用ネットワークDN-2404ありが¥2,300,000程度
TL1601a ウーファーを搭載した「model 2402」の中古相場が上昇しているのに対し、model 2404の中古相場は安定しております。
過去の中古価格とオークション落札相場(ヤフオク落札履歴)
上記は過去の取引情報、今の入札時に参考とされます。
- 個体の製造年次
- 中古としてのコンディション・状態
- 販売・落札価格
この3点を比較しつつ相場・価格チェックにご活用ください。
EXCLUSIVE model 2404の定価と仕様・スペック(新品時)
「model 2402」の後継モデルにしてPioneerとしてホーンスピーカー形式プロモニターの最終型となります。
- メーカー:EXCLUSIVE(Pioneer)
- モデル名・型番:model2404
- 発売年次:1996年
- 定価:¥1,100,000(/台・JPY)
- 主要スペック
- 大きさ:幅660x高さ798x奥行678mm(ホーン部含む)
- 重さ:93Kg(/本)
- インピーダンス:8Ω
- 能率:95dB/W/m(Ω)
全盛期のレイオーディオに挑戦したPioneer・原理と特性から最高音質を目指したホーンスピーカー
発売時期は「キノシタモニター」の異名をとったレイオーディオ(REY AUDIO)全盛期。SONYもSUP-T11、SUP-L11などの強力なプロ用スピーカーユニットを送り出していた時代。
挑戦するPioneerはオーディオというよりも純粋に物理特性を高めたホーンシステムを作り上げました。
- スペック上の注目ポイント
- 位相特性を改善することを目的にホーン・ドライバー・ウーファーの全てに改善をおこなったスピーカーシステム
- 40cmコーン型ウーファー:TAD TL-1601c
- アルニコマグネット
- ヨーク、プレート、フレームをダグタイル鋳鉄で一体化
- コンプレッションドライバー:TAD TD-4003
- 4インチ口径ベリリウムダイアフラム
- ネオジウムマグネット
- ホーン部:TAD TH-4003
- APAXIAL(Asymmetrical Pattern, Axis & Level)技術による波面コントロール
- TH-4001(model 2402に搭載のウッドホーン)にあったフィンは排除
- ホーン上部にAFAST(Acoustical Filter Assisted System Tuning)技術を採用し共振を低減
- 専用ネットワークユニットDN-2404あり
- バイワイヤリング用
- 寄生静電容量による不要電流を低減するCGR(Capacitive Gap Reduction)システムを採用
- 詳細情報リンク
EXCLUSIVE model 2404 発売時の音質レビュー・雑誌メディア、評論家の評価と人気ランキング
雑誌に多く取り上げられた「2402」と異なり、EXCLUSIVE model 2404について評論家のレビューは少ない。90年代に入り「聴き疲れのしない音」が流行となり始めたため。
少ないレビューにおいては申し分のない実力機とされました。
- 駆動するアンプによって表情が大きく変わる。輪郭の引き締まった鋭敏な音から、柔らかくそれでいて倍音をはっきりと表現する使い方まで多彩な使いこなしができる。
- 鳴らし方によらず俊敏な反応とエネルギーに満ち溢れた厚みのある音
- ダイレクトラジエーターでは表現できない麻薬的な魅力
最良のホーン型スタジオモニターといわれたWestlake BBSM15とmodel2404
評論家の井上卓也(Takuya Inoue)氏は1997年の対談において
「現時点で最良のホーン型スタジオモニターといえるのは『Westlake BBSM15』とmodel2404である」(季刊Stereosound No.124)
と述べています。
ご参考・『★☆(星)』ランキングの基準について
★(星)のランク付基準については以下の数値を元に設定しております
「ウォッチリスト」データを参考に・ヤフオクの落札金額は人気で決まる
ウォッチリストの登録人数を基準に設定。
- ウオッチリスト登録が50人未満:★☆☆(人気がない)
- ウオッチリスト登録が50人以上100人未満:★★☆(普通)
- ウオッチリスト登録が100人以上:★★★(人気が高い)
画像判定を厳しく・オークション出品の評価点は「自己評価」
- 傷多数・ジャンク・個人による修理メンテナンス:★☆☆
- 傷少ない・動作に問題ない・使用感はある:★★☆
- 新品同様・未開封デッドストック・業者による高額のメンテナンス:★★★
Yahooオークションの『商品の状態について』は厳密な規定がないため、ヤフオクの状態説明よりやや厳しめです。
EXCLUSIVE model 2404・中古オーディオを買うメリットとデメリット
ウーファーがTAD TL-1601cであるがゆえに「model2402」に音質は一歩及ばないとされることの多いモデル。
ではmodel2404のメリットとは。
あえていうならば『model2402を超える』音質です。つまり中古相場が低調なことは費用の点でコストパフォーマンスが高いという意味でもある。
デメリットはmodel2402のように中古相場が上昇していないということ。
不評の元凶・TAD TL-1601cはむしろ高音質だがレイオーディオ、SONYスピーカーユニットの人気に圧倒された
TL-1601aウーファーによる低音が絶大な評価を得たことから「model2402」も珍重されています。いっぽう「model2404」はそういった逸話に乏しい。
model2402と2404の人気をわけるものとして以下の理由があります。
- 「model2402」のウーファーTAD TL-1601aは全盛期のレイオーディオに採用され、なかば神格化されている
- SONYの規格外ともいえるプロ用スピーカーユニット群の豪華さに対し、model2404のTADユニットはマイナーチェンジ程度の変更にしかみえなかった。
その評価は今も根強く、2402と2404の中古価格を分けています。
実際にはTAD TL-1601cひとつとってもヨーク、プレート、フレームをダグタイル鋳鉄で一体化した従来とは全くの別物ですが、あまり冷静な比較はなされなかったようです。
model2404の不人気には90年代レイオーディオの人気が深く関係しています。プロ用ホーンスピーカー分野にレイオーディオとSONYが参入し、特にレイオーディオの勢いはEXCLUSIVEを圧するものでした。
Pioneer最後のプロ用ホーンスピーカーとなったmodel2404
SONYならばまだしも、現実にはレイオーディオもTADユニットに依存したスピーカーです。
そしてPioneerはオーディオという以上に物理特性として突き詰めています。
実際に聴いてみて2402に劣るところがない、というより更にコントロールされ録音ソースを選ばなくなった2404というの先入観のない判断ですが、正当に評価されるところの少ないモデルとなりました。
Pioneer自体の経営悪化も重なりEXCLUSIVEブランドとしては最後のホーンスピーカーとなってしまいました。
人気 :★★★