ジャンクコンディションのDIATONE 2S-3003 ヤフオク落札価格情報。「ボロン振動板の割れたDIATONEは幾らなのか」という好例ですが、後述のようにこの個体を活用することは困難を伴います。
DIATONE 2S-3003のオークション落札結果・人気・商品の状態
Yahooオークションのオーディオ出品情報(価格・入札履歴)
DIATONE 2S-3003・中古の人気と、入札・落札履歴
出品URL(Yahoo オークション)全国発送可DIATONE 2S-3003 スピーカーペア ダイヤトーン014738001WJ-2
落札価格:¥281,800(JPY)
- 開始価格:1,000円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:121人
- 入札件数:96件
- オークションID:n1080254737
- 出品地域:福岡県 福岡市早良区
- 入札履歴(Yahooオークションのシステム上の問題から入札履歴の詳細は非公開)
落札日時:2023.02.06(月)21:30
- 出品日時:2023.01.30(月)22:25
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:tunagu5555
- 出品社名:ウエスト(Tunagu株式会社)
- URL:http://tunagu-inc.co.jp/
- 評価(良い):99.3 %(取引18,889件中・ 2023年 10月時点)
出品物コンディション・入札のチェックポイント(不具合など商品の状態)・ボロン割れなどDIATONEの不具合全てをもった「高音質スピーカー」
以下よりコンディション判定『★☆☆(Poor)』、ツィーター振動板(ボロン)が割れています。キャビネットの傷も多く、手荒な扱いの末に振動板の破損に至ったことが想像される個体です。
¥281,800(JPY)という落札価格は明らかに割高です。
DIATONE 2S-3003はボロン振動板が割れてもスピーカーユニットの入れ替えができない・音質が著しく劣化
ボロン振動板が割れた場合、2S-3003に限っては、他の中古個体から正常なツィーターユニットを移植することができません。
製造後1台づつの特性が計測され(証明書つき)ペアとして出荷されるためです。著しく音質が劣化します。顕著な事例としては、音像が片方に偏ることなどです。
ボロン振動板の割れたDIATONE 2S-3003は、修理も出来ず、さりとて部品取りにも使えないというやっかいな中古になってしまいます。
出品物コンディションの詳細画像(出品物・傷・汚れ・不具合・故障)
※画像クリックにより拡大表示
- シリアルNo:不明
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み(以下の不具合あり)
- 保護ネットに破れなし
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- ツィーターから音出ず
- ウーファー振動板に汚れ
- ウーファーエッジにへこみ
- キャビネットに傷・汚れ多数
- 背面パネル取り付けネジを隠すフェルトカバーが一部紛失
- シリアルNo:不明
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み(以下の不具合あり)
- 保護ネットに破れなし
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- ツィーターから音出ず
- ツィーター振動板に割れ
- ウーファー振動板に汚れ
- ウーファーエッジにへこみ
- キャビネットに傷・汚れ多数
- 背面パネル取り付けネジを隠すフェルトカバーが一部紛失
- 内部のグラスウールがバスレフダクトから見える(背面パネルを開けて内部にアクセスした可能性)
出品者に追加質問したい確認ポイント
ボロン振動板が割れている時点で活用方法がない個体のため、以下は仮にツィーターが正常であった場合の追加質問事項です。
- タバコ臭の有無、または禁煙環境にあったかどうか。
- スピーカーターミナル(キャノン端子)にグラつき・ゆるみはないか
- ウーファーディフューザーの保護ネット(ウーファーコーン中央部のメッシュ)は変形していないか
- ウーファーディフューザーは形を保っているか、それとも崩壊しているか(年式を考えれば崩れて当然だが念の為)
DIATONE 2S-3003 中古コンディションの要注目ポイント・ウーファーのディフェーザーがウレタン製という品質問題あり
DIATONEの放送局向け、つまりヘビーユース前提のスピーカーでありながら、DIATONEに最後までつきまとった品質上の問題点を抱えたモデルです。
- ツィーター振動板(B4Cボロン)の割れ
- ウーファーエッジの硬化(対処可能)
- ウーファー中央のディフューザー(ウレタン製)の状態
- 崩壊しているか、それともかたちを保っているか
- 保護用ネットにへこみはないか
有名なボロン振動板の割れという問題のほか、
2S-3003そして民生用のDS-A1に共通の問題として「ウーファー中央のディフューザーがウレタン製であり崩壊する」
という信じがたい問題があります。
ディフューザー自体は音質対策として成功しているのですが、ウレタン製のため加水分解します。
しかもプロユースとして信じがたいことにメンテナンスはできません(ウーファー中央の保護ネットが外せない)。
かつては「オーディオラボオガワ」においてウーファーのディフューザー交換を行ったという事歴がありますが、現在のレリックにおいて同様の補修を受けるかどうかは不明です(ボロン振動板については受付不可)。
DIATONE定番のボロン割れについても、DS-5000(1982年)には既にかなりの不具合が発生していながら1999年の事業撤退まで20年近くさしたる対策もなされないまま終わっています。
三菱電機の品質管理にはなにか大きな問題があったのではないかという疑いを持たざるをえない設計仕様です。
さらに詳しいチェックポイント・要注意の不具合の確認方法はこちら
DIATONE 2S-3003 中古相場情報(ショップとオークションサイト価格履歴の比較・検索)・国産の名機のうち唯一相場が下落しているモデル
美品・動作品で¥450,000(JPY)、スタンドの有無を問いません。
相場は下落傾向であり、かつてのように50万円を超える取引はオークション・ショップを問わずみることがなくなりました。
ONKYO GS-1など国産の名機の中古価格が上昇している今、異例の中古相場です。
DIATONEとしての技術特徴を全て備え、しかもそれを先鋭的に研ぎ澄ましてしまった結果、音質は良いが扱いの難しい中古と認知されております。
オークション/中古オーディオショップの相場情報はこちら(随時更新)
DIATONE 2S-3003の定価と仕様・スペック(新品時)・NHKモニター「2S305」の後継にしてハイレゾ対応
1958年以来30年以上使われたNHK(日本の国営放送)モニター「2S305」の後継機種。音質面では古今比類がないといわれた設計です。
- メーカー:DIATONE(三菱電機)
- モデル名・型番:2S-3003
- 発売年次:1990年
- 定価:¥1,500,000(/台・JPY)
- 主要スペック
- 大きさ:幅510x高さ840x奥行490mm
- 重さ:54Kg(/本)
- インピーダンス:8Ω(最低インピーダンス5Ω/8kHz)
- 能率:94dB/W/m
- 入力端子はキャノンコネクター(専用ケーブル)
- 別売:2S-3003専用スピーカーコード OP-3003(5m/本、¥80,000)
- ストレスフリー・6N無酸素銅2mm2x4芯スターカッド構造
- オーストラリア製キャノン EP-4-11
- ターミナル仕様:金メッキ丸先開型端子5.5-S6X
- 専用台あり
- 鉄製角パイプおよび木製制振材/黒色ツヤ消し焼付塗装/ダークブラウン塗装仕上げ
- 外形寸法:幅615x高さ690x奥行675mm
- 重量:35Kg
- 耐荷重:100kg
- キャスタータイヤ径φ100mm
三菱の新素材を全て取り入れた2S-3003・ボロン/アラミドクロスコーン/アルニコマグネット
DIATONE 2S-3003は三菱電機のもてる新素材を全て取り入れたようなスピーカーです。そのため現代のハイレゾなど次世代デジタルフォーマットにも余裕で対応します。
一方でDIATONEにつきまとう不具合も一身で体現してしまうという陰も持ち合わせるモデルでもありました。
- スペック上の注目ポイント
- 1台ごとに無響室における総合特性を測定し試験成績書として添付
- 5cmコーン型トゥイーター
- ピュアボロンであるB4Cを採用
- 高域再生限界周波数は約40kHz
- 32cmコーン型ウーファー
- 低域特性を強化したフルレンジスピーカーユニットの設計であり、ネットワークを通していない
- クロスオーバー周波数は2.4kHz:ほとんどの帯域をネットワークを通さず再生する
- 3軸織アラミッドハニカム振動板(通常は2軸織)
- アルニコマグネットバージョンのA.D.M.C.-m(Advanced Magnet Circuit-music)磁気回路
- 厳選した材料によるラウンドバッフル構造のキャビネット
- フロントバッフルは38mm厚(シベリア産カラ松合板)
- リアバッフルは30mm厚(シトカスプルースのランバーコア)
- その他の面は24mm厚(ラワン合板)
- ラウンド部分はマホガニーのムク材
- ユニット取付ボルトはチタン製
- 詳細情報リンク
DIATONE 2S-3003 雑誌メディア、評論家によるレビュー・音質評価と当時の人気ランキング
おそらく日本製のモニタースピーカーにおいて最も高い評価を受けたモデル。発表当時は「最高のオーディオシステム」といった雑誌特集において必ず登場していました。
以下は特にクラシック音楽(Classical music)を専門とする評論家からのレビューです。
- B&Wとの違いはプレイバック用ではなくリアルタイムのモニターであること。音源の状態を克明に描写する
- 家庭用としてあまりにも高精細な表現は、ともすれば音楽的というよりも検聴という印象がともなう。これまでになく聴き手の使いこなしが問われるスピーカー
コンシューマー向けのハイエンドスピーカーとは一線を画した性能とされ、それだけに数年かけて取り組むものであるとされました。
人気 :★★★