Pioneer S-1000Twinの評価とは・中古価格と日本製スピーカーとしての音質レビュー

ヤフオク落札価格情報・Pioneer S-1000Twinブックシェルフスピーカー・中古オーディオの価格当時の仕様音質レビュー・アイコン スピーカー・大型

中古個体として流通の多いPioneer S-1000Twinのヤフオク落札情報です。
程度は並と思われますが、価格とコンディションの参考として。

なお疑問を呈されることが多いアルニコマグネットの減磁について製造業の立場からコメントさせて頂きます。

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3つのヤフオク落札履歴
価格・人気・コンディション

【横浜市直引き限定品】 Pioneer パイオニア 2ウ... - Yahoo!オークション
商品名【横浜市直引き限定品】 Pioneer パイオニア 2ウェイトールボーイスピーカー S-1000 Twin/ S-1000T ペア □ 67D81-5販売店(地域・エリア)こちらの商品は神奈川県横浜市(横浜店)在庫となります。※本商品...

状態の良くないPioneer S-1000Twinの中古価格例。かつては良品がこの程度の価格であったことを考えると着実に値上がりしております。

  • 落札価格:¥74,000(JPY・税別)
  • 人気(ウォッチ数):★★★(145人)
  • コンディション :★☆☆(Poor)

Pioneer S-1000Twinの音質
オーディオ雑誌と評論家レビュー

Pioneer S-1000Twinは贅沢とも言われた設計と、細部まで入念に作り込まれた完成度の高さが評価されたスピーカーです。
値段を考えれば当然といえますが、当時は市場からの反応もよく、同社は「S1000TwinA」として後継機種をリリースしています。

評論家による試聴エピソード

日本製オーディオの評論では第一人者といわれた長岡鉄男(Tetsuo Nagaoka)氏から絶賛されたスピーカーです。

  • 解像度が高く透明度が高いが、艶も併せ持つ
  • 音場は広く音像が鋭く小さい、バーチカルツイン方式の使いこなしに成功している
  • 特性を測定すると超低音・超高音ともに出ていないはずだが、ヒアリングすると極めて再生帯域が広く感じる

注目された音質技術と現実の評価

バーチカルツインは80年代末から流行し90年代の代表的な設計でしたが今はほとんどありません。

  • ウーファーが受け持つ音像が肥大化しやすい
  • 混変調(スピーカーユニット同士の干渉歪み)や垂直方向の指向性が乱れるため「硬い音」になりやすい

上記の長岡鉄男氏は自作スピーカー設計で有名でしたが、バーチカルツインは独特の音調を持ちやすいため設計しないとコメントしています。現実に今ほとんど見ることができない方式です。

しかしS-1000Twinについては例外として評価しています。それだけ完成度が高かったといえ、愛好家からも支持されました。

ヤフオク落札相場データ
過去の落札相場と最新の出品検索

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※現時点で出品がなされていない場合、検索結果は表示されません。

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2024年まとめ・過去の落札価格(ヤフオク)

中古相場はわずかづつ上昇しています。良品が少なくなっていることに加え、オーディオ専門店で¥100,000を超える高価販売が行われるようになったため。

¥70,000程度であった2000年頃からジリジリと値上がりしています。

  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • PIONEER パイオニア S-1000TWIN スピーカー 音出し確認済 中古 現状品 220406E6277
  • 出品者
    • コネクトストア(CONNECT and TRUNK株式会社)
    • 総合評価(良い):99.8%(40903件中)
  • 出品地域
    • 長野県 長野市
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 1 円(税込 1 円)
    • 開始日時 2022.05.06(金)14:50
    • 終了日時 2022.05.09(月)23:57
    • オークションID j1050688425
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:不明
    • 動作確認済み
    • スピーカーユニットに傷・汚れなし
    • 保護ネットに損傷(マジックテープが取れている)
    • キャビネットに汚れ・傷あり
    • 天板は綺麗
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • Pioneer パイオニア S-1000TWIN スピーカー オーディオ 音響機器
  • 出品者
    • eco
    • 総合評価(良い):100%(53件中)
  • 出品地域
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 60,000 円(税 0 円)
    • 開始日時 2022.05.16(月)23:31
    • 終了日時 2022.05.19(木)20:31
    • オークションID p1051696016
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:JL01262(片側は情報なし)
    • 動作確認済み
    • スピーカーユニットに傷・汚れなし
    • キャビネットに傷・汚れ
      • (右)天板・前面下部に目立つ傷
      • (左)背面に大きな傷・側板にムラ(オイルの塗りむら)
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • PIONEER S-1000 TWIN ♪パイオニア 仮想同軸 最上級機♪【チューン・ケア システム/美品】
  • 出品者
  • 出品地域
    • 東京都 立川市富士見町1-19-8
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 3,000 円(税込 3,300 円)
    • 開始日時 2022.05.27(金)17:21
    • 終了日時 2022.06.01(水)23:01
    • オークションID d1052771564
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:非公開
    • 動作確認済み
    • スピーカーユニットに傷・汚れなし
    • キャビネットはクリア塗装されている
    • 内部線材には、16ゲージのシルバーコート・ツインケーブル
    • 線材とユニットとの接合部は金メッキのファストン端子
    • ネットワーク部のコンデンサーを交換(フィルムコンデンサーとBPコンデンサー)
    • スピーカー端子は金メッキ仕様のSPターミナルポストに交換
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • S◆PIONEER パイオニア◆スピーカー Vertical Twin System S-1000TA S-1000TWINA トールボーイ型 ペア 2点 オーディオ 音響 大阪引取限定
  • 出品者
    • 近畿Reuse Garage
    • 総合評価(良い):99.6%(9107件中)
  • 出品地域
    • 大阪府
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 64,800 円(税 0 円)
    • 開始日時 2022.07.04(月)15:32
    • 終了日時 2022.07.04(月)23:57
    • オークションID f1056503651
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:LI00554(片側不明)
    • 動作未確認
    • スピーカーユニットに傷・汚れなし
    • キャビネットに傷が目立つ
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • 【直接引取のみ】スピーカー パイオニア PIONEER S-1000T ペア VERTICAL TWIN SPEAKER SYSTEM S-1000TWIN 音響機器
  • 出品地域
    • 福岡県
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 35,000 円(税 0 円)
    • 開始日時 2022.07.04(月)19:37
    • 終了日時 2022.07.08(金)19:37
    • オークションID v1055091707
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:KA01471/KA01472
    • 動作確認済み
    • スピーカーユニットに傷
    • キャビネットに傷(設置部が広範囲に割れている)
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
  • 出品者
  • 出品地域
    • 広島県 広島市
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 1 円(税込 1 円)
    • 開始日時 2022.10.03(月)11:54
    • 終了日時 2022.10.07(金)23:23
    • オークションID t1065906241
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:不明
    • 動作確認済み
    • スピーカーユニットに傷(外周リングのゴムが浮き上がっている)
    • キャビネットに傷
  • ヤフオク出品時の商品タイトル
    • 【岡山県直引き限定】 Pioneer S-1000TWIN (S-1000T) パイオニア 2ウェイ トールボーイ型 スピーカー ペア 動作品 ◎ 66666-1
  • 出品者
    • リサマイ市場・本館(株式会社リサイクルマイスター)
    • 総合評価(良い):99.2%(148427件中)
    • https://recyclemeister.co.jp/
  • 出品地域
    • 岡山県
  • 入札・落札情報
    • 開始価格 1,000 円(税込 1,100 円)
    • 開始日時 2022.06.23(木)19:34
    • 終了日時 2022.06.28(火)23:15
    • オークションID u1055490316
  • コンディション説明:
    • シリアルNo:不明
    • 動作確認済み
    • スピーカーユニットに傷・汚れなし
    • キャビネットに目立つ傷・汚れなし

オーディオショップの中古価格
ハイファイ堂・オーディオユニオンほか

Pioneer : S-1000TWIN - 中古 | オーディオユニオン
Pioneer S-1000TWIN 中古 - 販売価格 ¥138,900(税込)

その他オーディオショップ・中古オーディオの販売価格

パイオニア Pioneer S-1000TWIN スピーカーペア @47999 | アフロオーディオ
この商品は『地域別送料』がかかります。
パイオニア Pioneer S-1000TWIN スピーカー ペア @44655 | アフロオーディオ
この商品は『地域別送料』がかかります。
パイオニア Pioneer S-1000TWIN スピーカー ペア @44811 | アフロオーディオ
この商品は『地域別送料』がかかります。

よくある故障・不具合
コンディションにみる注意点

コンディション判定『★☆☆(Poor)』の個体。ハカマ部分の傷がもっとも大きな減点事項ですが全体的に小傷があり、「天板に傷」が使用履歴そのものを想像させるものです。

スピーカー天板に大きな傷があること、また小傷も多数散見されることから

「スピーカーの上に常時なんらかの置物をしていた」、つまりテレビやオーディオラックの左右に設置され、オーディオ専用部屋でなくリビングのような場所で使われていた可能性があります。

後述の確認事項においてたばこ臭の有無を確認したい理由です。

また手頃な重さであることから、輸送は個人または通常の引越し業者で行われてきました。これはピュアオーディオとしては好ましくない。

  • シリアルNo
  • (右)JG00236/(左)JG00320
  • 外観・動作について
    1. 天板に目立つ傷あり
    2. 全体的に目立たない小傷あり
    3. ハカマ部分(後方)に割れあり
    4. ウーファーユニットは外観からは問題ないものと思われる
    5. ツィーターならびにダイレクター(ホーン状)に傷なし
    6. 純正ジャンパーバー付属
    7. マニュアルなし
    8. 動作良好との説明(出品者より)
    9. 側板に画像から確認できる傷なし
    10. ネット付属・ほつれ、穴、グリルの欠損や折れは確認できず
    11. ネット取り付け用のベルクロは純正とおもわれる

「買ってはいけない」中古S-1000Twinの注意したいポイント

説明では動作良好としかわかりません、また以下の項目が不明です。

特にスピーカーターミナルの緩みは後から修理が効かず、また改造品を見分けることはJBLならびに国産中古のスピーカーでは重要なため追確認したいポイントです。

  1. 出品者またはオーナー情報として「オイルフィニッシュを回復するためオイルを塗布」したかどうか(オイル塗布は基本的に行うべきでなく、なされたものは外観不良とする)
  2. ネットに穴やほつれはないか。またグリル(プラスチック)に割れ等はないか
  3. ネットの取り付けは確実か(ベルクロの接着が甘くなっているかどうか)
  4. 背面板の取り付けネジ部分全てにフェルトが挿入されているか(無い場合、背面板を取り外した、つまり改造の可能性あり)
  5. スピーカーターミナルのネジ緩みはないか
  6. たばこ臭の有無

Pioneer S-1000 Twinは国産スピーカー、というよりオーディオスピーカーのなかでも頑丈なモデルとなります。
材料が高品質であり、かつ元々の造りが丁寧だからです。

ただし国産スピーカーに共通する「ユーザーの扱いの荒さ」がみられる個体が多いモデルでもあります。

背面板のフェルト有無に注意・改造の可能性あり

本機はユニット取り付けにも注意が払われており、スピーカー内部でユニットフレーム(ダイキャスト)を接続するというものでした。

そのため、「取り付けネジのゆるみを直したい」という誘惑から背面板を取り外すケースがあります。
これは取り付けネジを隠すフェルトの欠損や歪みでわかります。

背面板を開ければ内部配線を改造したくなるのが人情で、そのような個体は避けたい。

Pioneer S-1000Twinの仕様
音質技術とオーディオ機器としての寿命

EXCLUSIVE S5そしてTADのテクノロジーを投じて設計されたスピーカー。
設計と材料の両方に手抜きのない造りのため音質はいまだに一級です。

メーカー・発売年次と定価

  • メーカー:Pioneer
  • モデル名・型番:S-1000Twin
  • 発売年次:1989年
  • 定価:¥220,000(/台・JPY)

主要スペック

丁寧な設計に加え材料そのものも吟味されています。
発売当初から言われていたことは、かなり利益の低い製品であろうということ。オーディオ機器での薄利多売が常識であった時代でもコストパフォーマンスは抜群とされたモデルです。

  • 主要スペック
    1. 大きさ:幅276x高さ1060x奥行407mm
    2. 重さ:44Kg(/本)
    3. 使用ユニット
      • 低域用:20cmコーン型x2
      • 高域用:3cmドーム型+W.F.ダイレクター
    4. インピーダンス: 6Ω
    5. 再生周波数帯域: 28Hz~20000Hz
    6. 出力音圧レベル:91dB/W/m
    7. 最大入力(EIAJ) :180W
    8. クロスオーバー周波数 1800Hz
  • 音質技術の注目ポイント
    1. バーチカル・ツイン方式の中堅モデル
    2. 全てのスピーカーユニットにアルニコマグネットを採用
    3. スピーカーユニットの取り付けは、前面バッフルではなくキャビネット内部のインナーバッフルに固定
    4. トゥイーターにW・F(ウェイブ・フロント)ダイレクター
      • EXCLUSIVE S5フと同じフロントホーン
      • イタヤカエデ積層削り出し
      • ウーファーとボイスコイル位置を調整する時間軸のコントロールとホーンによる指向性のコントロールを行い、音場感を向上させた
      • 純度99.99%のセラミックグラファイト振動板
    5. パルプコーンに高分子フィルムをラミネートした20cmコーン型ウーファー
      • TADユニットと同じ振動板材料
      • 亜鉛ダイキャストフレーム
    6. キャビネットはウォールナット突板をオイルフィニッシュ

製造メーカーからみた製造技術とオーディオ機器としての寿命

S-1000Twinはスピーカーユニットからキャビネットまで、著しい劣化をすると思われる部分がないモデルです。
オーディオ機器としての寿命は長く、実際に中古のS-1000Twinで動作に支障のあるものはまずありません。

なお付け加えるならば

  • アルニコマグネットを使う専用設計のスピーカーユニット
  • ウォルナット仕上げのキャビネット

これらを現代に実現しようとするならば、おそらくペア100万円でも完全に不可能といえます。
材料が厳選されていることが長寿命の所以です。

https://www.niji.or.jp/home/k-nisi/s-1000twin.htm
Pioneer S-1000twinの仕様 パイオニア

本機には後継機種として「S-1000 TwinA」が存在しておりますが、本モデルの時点で完成されております。
使いやすく、それでいて音質の良いモデルであります。

TAD振動板を使いオールアルニコの専用ユニットによる小音量時の高度な再現性

特にウーファーへのフィーチャーはTADの技術が投入されており、ツィーターともにアルニコマグネットという仕様から微小信号への反応が極めて速い音質です。

これは大音量という以上に微小信号の再現性に優れる結果となり、暖かい音色でありながら小音量を鋭く、しかもしなやかに聴かせます。

良質な木材による仕上げ、そして細かい部分まで調整が施されたエンクロージャー

イタヤカエデ削り出しのツィーターウェーブガイドが有名ですが、本機のエンクロージャーで印象的な点は

ぶの厚い、良質なウォールナットの突板が施された強靭なエンクロージャーです。

これは国産スピーカー全体からみても相当の出来栄えで、本機の経年変化にも大きな影響を与えております。
結果として良質な個体が多い理由となっております。

ベースモデルはS-99Twin/S-55Twin・Exclusive(エクスクルーシブ)まで影響した完成度

S-1000 Twinの音質は単に良いというレベルではなく、完成度が高いものです。理由は2つあります。

  • S-99Twinの成功により完成度が高まったトールボーイ方式
  • Exclusive(エクスクルーシブ)からTAD・レイオーディオにつづくハイエンドスピーカーでのバーチカルツインの成功

空間オーディオやドルビーサラウンドなど、トールボーイのAVスピーカーが主流の現在では考えられない話ですが、当時はDIATONEに代表されるような幅広のバッフル面に多数のユニットを取り付けたブックシェルフ型スピーカーが主流であり、トールボーイ型は「売れない」とされていました。

デザイン、そして縦長のかたちは音響設計上好ましくないという論調すらあった。

PioneerはS-55TwinそしてS-99twinではじめて好調なセールス事例をつくり、その過程でトールボーイ型の音質改善例を重ねて自信を深めた上で企画されたスピーカーとなります。

Exclusive(エクスクルーシブ)・TADの開発で完成されていたバーチカルツインの音質

Exclusive(エクスクルーシブ)はPioneerが廃業するまで、ハイエンドオーディオブランドの中心でした。

そのスピーカーである「2401Twin」「2402」は従来的な2ウェイタイプですが、バーチカルツインはPioneerにとって早くから主要なスピーカー技術とされかなりのパワーをかけて検証されています。

結果S-1000 Twinとほぼ同時並行して「Exclusive S5」がリリースされるなど技術的に多くの成果を得た上での本モデルの開発です。

ベースとなるTADユニットはレイオーディオでバーチカルツインがメインの技術とされ、「キノシタモニター」のキャラクターを決定しました。

正確なステレオイメージという点で現在も高度な技術です。

中古のメリット・デメリット
最新スピーカーとPioneer S-1000Twinの比較

メリットはその音質、しかも安いこと。
上述のとおりこのスピーカーの製造原価を見積もり直すならば、1本あたり22万円などという売価は確実に不可能です。

薄利多売の傾向が残っていた80年代末においてすら、S-1000Twinは「価格が安すぎるのではないか」という指摘がありました。

デメリットは状態の良くないものが多いこと。
高級スピーカーと思われておらず手荒に扱われた個体が多い。
また音質改善と称してネットワークなどを改造してしまう個体がある。

スピーカーユニットの再着磁について・アルニコ磁石の減磁は心配の必要なし

なおS-1000 Twinのスピーカーユニットは全てアルニコ磁石が使われております。

アルニコマグネットは特に熱に弱く、過大入力が連続してユニットが発熱すると減磁します。しかしPioneer S-1000 Twin、というよりほぼ全てのスピーカーにとって心配の必要がない項目です。

日本はJBLが人気の時期が長く、またモニタースピーカーは特別との意識があるためプロ用スピーカーユニットの放熱についても注意すべき技術トピックとして語られますがそこまでの大入力が家庭でなされたスピーカーはまずありません。

スピーカーに入力される電力自体が1Wに達せず、家庭では0.03〜0.07W程度が普通です。

この電力でアルニコマグネットが減磁するほどの熱を発生させることは「発熱機として効率が悪い」スピーカーでは不可能です。

ユニットを分解し、再着磁させる作業のほうがはるかに危険度が高くまた高額ということをご理解ください。

なおマグネットの正確な着磁には数十万円〜百万円以上になる治工具が必須になります。やみくもに着磁マシーンに掛けても回復はできません。
市場にある「再着磁サービス」のほとんどは治工具のない、マグネットを取り扱う製造業から見て効果がわからないものがあると申し上げます。

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