YAMAHAのMX-10000ヤフオク落札価格情報です。同社史上最大のパワーアンプにして数が少ない。
今回は良コンディションの落札価格事例ですが、後述のメーター部の説明不足が人気伸び悩みにつながったと思われます。
YAMAHA MX-10000のオークション結果
Yahooオークションのオーディオ出品情報(人気・落札履歴・価格)

メーカー・モデル名・発売年次・新品時の価格
以下は今回のオークションの詳細となります。
- メーカー:ヤマハ
- モデル名・型番:MX-10000
- 発売年次:1987年
- 定価:¥800,000(JPY)
YAMAHA MX-10000・中古の人気と、入札・落札履歴
出品URL(Yahoo オークション)超美品 MX-10000 YAMAHA ヤマハが創業100周年を記念して開発したパワーアンプ 動作品
落札価格:ー
- 開始価格: 10,000円(税込 – 円)
- 即決価格:726,000円(JPY)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:人
- 入札件数:112件
- その他取引条件:ー
- オークションID:p1072688861
- 出品地域:兵庫県
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2022.11.27(日)23:26
- 出品日時:2022.11.20(日)11:59
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:reoszilard
- 出品社名:ー
- URL:https://auctions.yahoo.co.jp/seller/reoszilard
- 評価(良い):99.5 %(取引 602件中・ 2023年 1月時点)
YAMAHA MX-10000のスペック・諸元(新品・リリース時点発表)
- 主要スペック
- 大きさ:幅475x高さ220x奥行543mm
- 重さ:43Kg(/本)
- 消費電力:600W
- スペック上の注目ポイント
- 筐体から内部パーツに至るまで贅を尽くした設計
- HC(双曲変換)A級動作回路を採用
- 出力素子(トランジスター)は専用開発のMOS-FET(4パラ・プッシュプル)
- 600Wにおよぶ電力を必要とする大型電源回路
- 16Kgのトロイダルトランス(単体)
- 接点を最小にし音質劣化を防ぐ
- 出力コンデンサー容量はパワーMOS FET出力段には100000μFx2、パワーバッファアンプには22000μFx4の総計288000μF
- 詳細情報リンク
出品物コンディションのチェックポイント
以下よりコンディション判定『★★☆(普通)』となります。
良コンディションですがメーター部への説明が皆無だからです、惜しい個体です。
画像・出品説明より確認できるオークションサイト情報
- シリアルNo:不明(画像から判別できず)
- 外観・動作・その他
- 動作良好
- メーター動作不明
- 取扱説明書、保証書(新品購入時)あり
- 梱包後の重量(50Kg)についても説明あり
- 小傷あり
出品者に追加質問したい確認ポイント(パワーメーター)
- パワーメーターの動作・照明の点灯有無
- 電源投入時のショックノイズ有無
- 電源投入からリレープロテクション解除までの時間(何秒か・長すぎないか)
メーター不動、または照明点灯しないものは価値を大きく減じます。
なおメーター照明は構造上代替品で修理することはかなり難しいものです。
YAMAHA MX-10000・中古コンディションのチェックポイント
YAMAHA MX-10000は優れた音質でしたがカスタムパーツ満載であり、もともと長期間のメンテナンスが難しい設計でした。現在修理不可能な項目も多い。
そのため以下が要チェック項目となります。
- パワーメーター(ディスコン後まもなく入手不可能に)
- 出力トランジスタ(頑丈な出来だが代替部品がない)
- 上記を動作から見極める必要があるため、電源投入後のプロテクション解除の状況などに注意する必要があります。
ご参考・『★☆(星)』ランキングの基準について
★(星)のランク付基準については以下の数値を元に設定しております
「ウォッチリスト」データを参考に・ヤフオクの落札金額は人気で決まる

人気についてはウォッチリストをもとに以下の基準で設定しています。
- ウオッチリスト登録が50人未満:★☆☆(人気がない)
- ウオッチリスト登録が50人以上100人未満:★★☆(普通)
- ウオッチリスト登録が100人以上:★★★(人気が高い)
多くのカテゴリーに共通して
入札の有無そして価格は『人気』
つまりウォッチリストの登録人数が基準になります。
画像判定は厳しく・オークション出品の評価点はいわゆる「自己評価」
人気をもとに独自のコンディション基準を設けました。
Yahooオークションの『商品の状態について』に厳密な規定がないためです。
そのため☆★(星)評価は以下を判断基準とし、ヤフオクの状態説明よりやや厳しめです。
- 傷多数・ジャンク・個人による修理メンテナンス:★☆☆
- 傷少ない・動作に問題ない・使用感はある:★★☆
- 新品同様・未開封デッドストック・業者による高額のメンテナンス:★★★
個人やショップ独自のメンテナンスは質が低く、基本的にジャンク扱いです。
実際の買取でもそのような査定をされます、下取りが出ないため改造品もジャンク扱いとなります。
YAMAHA MX-10000の中古相場情報(中古価格と落札情報の比較・検索用)
個体が少ないため相場形成がされていませんが、中古価格は年々上がっております。
20年前はおおむね25万前後でしたが、現在は50万ー60万円まで上昇しております。
今回は久しぶりの良コンディションからここ数年にない高値落札となりました。
また程度の悪い個体とミントコンディションで大きく差があるパワーアンプです。
過去の中古価格とオークション落札相場(ヤフオク落札履歴)
以下は過去の取引情報となります、現在の相場にもっとも影響大の情報です。
- 個体の製造年次
- 中古としてのコンディション・状態
- 販売・落札価格
この3点を比較しつつ相場・価格チェックにご活用ください(以下リンクで「AD」と注記しないものは広告ではありません)。
『YAMAHA MX-10000』雑誌によるレビュー・人気、メディア評論、音質評価
出力トランジスター(MOS-FET)まで専用設計したならば、現在では一台1000万でも不可能です。
この時代にして実現したパワーアンプといえます。
発売当時の音質について、駆動力とMOS-FET特有の音質として
- 澄み切ったクールさ
- 透明でかろやかな低音、しかし実体感が濃い
- 低音のフィールは本機独特のもの
- ローレベルの信号を克明に再生
- 独特の低音と相まって音場感は広大
とレビュー・評価されていました。大電力をもって初めて鳴るといわれたMOS-FETを活かしきった設計です。
YAMAHA MX-10000・中古オーディオ購入のメリットとデメリット
デメリットは「修理が難しい」この一点につきます。これは故障だけでなく、継時劣化に対する定期メンテナンスが困難であるということも意味します。
同じ時期に発売されたJeff Rolandの「Model 7 ⅲ」のメンテナンスと比較すると明らかです。YAMAHAのほうがカスタムパーツがはるかに多い。
メリットは、出力トランジスター(MOS-FET)まで新規に制作したという高度のハイエンド性にあります。
半導体部門をもつYAMAHAの、しかも80年代にしてはじめてできるもので、同じことは現代では不可能です。
YAMAHAの10000番シリーズは同社100周年を記念したモデルです。
デジタルアンプであるプリアンプCX-10000そしてCDプレーヤー CDX-10000共に完成度・人気ともに高いのですが、パワーアンプであるMX-10000は間違いなく現代でも通用するパワーアンプといえます。
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