LUXMAN B-10Ⅱは同社が久しぶりにラインナップした高級セパレートアンプ「B-10」のMk2です
M-07以来ともいえるハイエンドモノラルパワーアンプであり、C-10のアップグレードとともに注目されました。ローインピーダンスへの対応力が明らかに向上しています。
目次 ー時間がない人のためにー
➡︎ 評論家の音質レビュー
➡︎ 中古相場データ
➡︎ 中古のメリット・デメリット
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3つの重要なヤフオク落札履歴
これは良品の中古価格例。
購入に値するコンディションと価格です。
- 落札価格:¥854,000(JPY・税別)
- 人気(ウォッチ数):★★★☆☆(210人)
- コンディション :★★★(Excellent)
出品URL(Yahoo オークション)ラックスマン LUXMAN B-10Ⅱモノラルパワーアンプ ペア 電源ケーブル付 オーディオ 音響機材
落札価格:¥854,000(JPY)
- 開始価格:10,000 円(税込 – 円)
- 即決価格:XXX円
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:210人
- 入札件数:199件
- その他取引条件:ー
- オークションID:w1076582895
- 出品地域:岐阜県
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2023.01.01(日)23:21
- 出品日時:2022.12.25(日)13:22
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:fsck_yy
- 出品社名:ー
- URL:https://auctions.yahoo.co.jp/seller/fsck_yy
- 評価(良い): 99.7%(取引 886件中・ 2023年 1月時点)
LUXMAN B-10Ⅱの音質とは・ピーク1kWを超える強力なモノラルパワーアンプ
B-10系列は創業家である早川一族が経営していたラックスの掉尾を飾る出来栄えで、サムスンの資本を得て新たなモデル展開を図った意欲的なモデルであります。
オーディオ雑誌と評論家の過去レビューまとめ
「季刊Stereosound」「Stereo」など主要なメディアで高評価を得ています。Stereosound誌(No.133)ではカテゴリ内でのベストバイ1位と
- 初代B-10と比べ中域から低域の描写がより精密になった。駆動力の向上によるものが実感できる。
- 重厚かつ艶のある音
- 分解能が高く、それでいて意識させずむしろ色合いが濃い、前モデルでやや薄く、むしろM-10にみられたねばりと濃厚さがふんだんにある。
- 極めてローノイズな高解像度だがきつさがない。
特に「FM Fan」(共同通信社)においてオーディオ機器の評価で定評があった長岡鉄男(Tetsuo Nagaoka)氏は人の声などの再生において1kWの出力を実現したことを確認しており、B-10Ⅱの駆動力について「すごいアンプ」というコメントを残しています。
注目されたLUXMAN B-10Ⅱの技術と現実の評価や人気・プリアンプ「C-10Ⅱ」と同等の高音質
アップグレードしたプリアンプ「C-10Ⅱ」と対になる最高級パワーアンプであることが一番注目されました。
アナログアンプの集大成といわれた「C-10Ⅱ」だけにパワーアンプも最高のものであるはずと考えられたのです。
長く高級セパレートアンプが不在であったラックスマンにとって、久しぶりのモノラルパワーアンプであった初代「B-10」のアップグレード仕様であることも注目されました。
オーディオ雑誌での試聴記事も多かったものの、1999年は日本国内の失業率が過去最高を記録した時期であり不景気の最中。
販売は低調でした。
最新のLUXMAN B-10Ⅱ 中古相場(Yahooオークション・年度別まとめ)
Yahooオークションの出品例から、多くの注目(ウォッチ数)を集めた落札例について、落札価格から入札ー落札までの詳細履歴に至るまでアーカイブしています。
(2024.11)
流通数は少ないのですが、中古相場は確実に上昇しています。
ジャンク品が¥700,000を超えました。かつて良品が¥500,000代であったことを考えるとかなりの値上がりです。
(2023.2)
「中古サンスイ・ダイヤトーン」ブームのあと再評価されたのがラックスマンです。
B-10シリーズはM-10と比べても別格のオーディオ内容であることから、今回のような美品の中古価格は徐々に上がっております。以下の10年前価格(ハイファイ堂)と比較していただければ。
現在100万円台のパワーアンプでは敵わない性能として入札されている。
ラックスマンがメンテナンスに熱心であることも高値の要因です。
オーディオ関連オークションの中古相場と最新の出品データ
※過去3ヶ月間にオークションでの落札がない場合、履歴は表示されません。
※現時点で出品がなされていない場合、検索結果は表示されません。
3ヶ月以上前のヤフーオークション落札履歴については、以下の各年度まとめをご参照ください。
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当サイトでは消える前にデータを保管し、著作権上問題のないものを掲載しております。
(2024年)過去のオークション落札履歴
- 落札価格:¥778,444(JPY・税別)
- 人気(ウォッチ数):★★★(140人)
- コンディション :★☆☆(Poor)
- Yahooオークション出品時の商品タイトル
- LUXMAN B-10II モノラルパワーアンプペア B10II ラックスマン□■019340001WJ-2
- 入札・落札情報
- 入札件数:71件
- 開始価格 1,000 円(税込 1,100 円)
- 開始日時 2024.06.26(水)23:40
- 終了日時 2024.07.03(水)22:03
- オークションID e1142186479
- 出品者
- ウエスト
- 総合評価(良い):99.3%(22,960件中)
- 出品地域
- 福岡市早良区
- コンディション説明:
- シリアルNo:W09110658C /W09110667C
- 片側アンプの出力不良
- メーター照明が暗い
オーディオショップの中古価格(ハイファイ堂・オーディオユニオンなど)
日本のオーディオショップによる売買履歴です。
よくある故障・不具合
以下よりコンディション判定『★★★(Excellent)』の個体。
LUXMAN B-10Ⅱは天板の状態を見ることが重要です。
「買ってはいけない」中古のポイント・発熱の多いパワーアンプは天板の状態をチェック
LUXMAN B-10Ⅱは発熱が多く、また美麗の代償として極めて傷つきやすいウッドケースが特徴です。
上記は要チェック項目となります。
- メーターの動作有無(照明の点灯、輝度)
- 交換は高くつき、パワーアンプ全般にまっさきに欠品しやすい部品カテゴリです。
- 回路的な関連はないのですが、何故かメーター故障の個体は動作そのものも怪しいものが多い。
- ウッドケースの状態(大きな傷だけでなく擦れ傷までチェックすること)
本機はM-08をモノラル化したモデルでありAB級でありますが現実にはA級の動作領域が大きい。、発熱は大きく劣化しやすいことを再度補足します。
出品者に追加質問したい確認ポイント
- 側板の画像
- 端子グラ付きの有無
側面の画像が少ないことが残念な出品です。
LUXMAN B-10Ⅱの仕様・更に駆動力を高めたモノラルパワーアンプ
ハイイナーシャ電源という技術をアピールポイントにしています。
大電力の電源をベースに瞬間のピーク出力でも大出力を可能にするという手法であり、評論家の長岡鉄男(Tetsuo Nagaoka)は1kWに達する出力を確認しています。
B-10自体がM-07(1987年)以来という規模のパワーアンプであり、そのアップグレードバージョンである「Mk2」は期待が大きかった。
メーカー・発売年次と定価
- メーカー:ラックス(LUXMAN)
- モデル名・型番:B-10Ⅱ
- 発売年次:1999年
- 定価:¥750,000(JPY /台)
注目されたLUXMAN B-10Ⅱの音質技術・ローインピーダンス対応力が向上
基本はステレオパワーアンプ「M-08」の構成を元にモノラルパワーアンプ化したもの。
初代B-10と「B-10Ⅱ」の最大の違いがローインピーダンス対応力の向上です。
1Ωまでの負荷にも対応できるよう、トランジスターの数も8石(パラレル組み合わせが4組分)/台となり、旧型の6石から増えています。
- 主要スペック
- 大きさ:幅467x高さ233x奥行482mm
- 重さ:43.5Kg(/本)
- 出力:8Ω:500W/4Ω:1000W
- 消費電力:750W
- スペック上の注目ポイント
- M-08をモノラル化した大電源・大出力設計
- 大出力でもリニアな特性(8Ω負荷時で500W、4Ω負荷時で1000W)
- トランス容量は800VA(EIコア)
- シャーシはFRP製の5点接地
- フロントパネルはアルミ削り出し
- 大型スピーカーターミナル
- 詳細情報リンク
以下はB-10Ⅱを更にアップグレードした「カスタム」モデル(2002年)の情報です
中古LUXMAN B-10Ⅱのメリット・デメリット
- メリット:音質
- デメリット:
- 最新パワーアンプとの比較:
メリットは音質。評論家 長岡鉄男(Tetsuo Nagaoka)をして「凄いアンプ」と言われたほどの駆動力を誇ります。
アナログ増幅のパワーアンプとして贅を尽くした設計は音質だけでなく趣味性が高い。
デメリットは発熱がおおいこと。
そして消費電力が大きいため、電力契約の見直しが必要となること。
最新パワーアンプと比較した音質・LUXMAN B-10Ⅱは消費電力が大きい
鳴らしていない状態でも消費電力は大きい。消費電力が1,300W(二台)に達します。
日本の賃貸住宅など電力容量が小さい条件ではアンプの電源投入時に、一瞬ですが屋内照明が暗くなることがあり、B-10Ⅱに電源を入れたままで電子レンジなどを使うとブレーカーが落ちます。
音質のためにもアンペアを上げる必要があり電力契約は見直すことになります。
ランニングコストがかかるということです。
43.5Kgという重量は置き場所を変えることすら一人では不可能な重さですが、すべてが巨大な電源と高音質パーツで占められています。
従前の性能を発揮するためにはラックスマンでの公式サポートが必須となります、元々高額のためメンテナンス費、また送料も高額。
音以外の全てが規格外です。
メリットは、ラックスマンのサポート体制がしっかりしていること。
そして現代でも十二分の性能をもっていることです。
故 長岡鉄男氏絶賛のB-10後継機種だけあり、最新のハイエンドスピーカーに対しても抜群のドライブ力を誇ります。
製造技術からみたオーディオ機器としての寿命
B-10はAB級ですがA級動作領域の多い設計がオーディオ機器としての寿命を決めています。
内部温度は高く、部品が劣化しやすい。
後年多く見られた不具合としては「ハンダ不良(クラック)によるノイズ」や「パワーメーターのランプ切れ多発」など。
完全なメンテナンスには全てのハンダ付けをやり直す必要があると言われるほどです。
A級動作領域の多い設計の理由はB-10にはベースモデルがあるため。M-08を元にモノラルアンプ化されています、