動作は問題ないがフロントパネルの割れたマッキントッシュの中古はどんな価格となるのか。
McIntosh MA6400のYahooオークション落札価格情報。
結論をいえば修理せずとも音質には問題がありませんが、McIntoshたる最大のものがない。
パネル割れは下取りも期待できない。
しかし直せば高額、使い潰す覚悟が必要です。
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入札結果ダイジェスト(人気・コンディション・価格)
動作はほぼ問題がなく、付属品も完備したMcIntosh MA6400ですが、ガラスのフロントパネルは見事に割れています。
McIntosh MA6400・過去のヤフオク落札データベース(随時更新)
発売年次(1996年)そして当時の定価を考えると異例ともいうべき高額で取引されているMcIntosh。
明確に人気モデルです。
MA6400はMcIntoshとしては最下級のプリメインアンプ(Integrated amp)ですがまったくマッキントッシュというべき安定した音質で人気を博しました。
(ご注意)過去3ヶ月間にオークションでの落札がないモデルの場合、上記のYahooリンクには履歴が表示されません。
当サイトにてアーカイブした以下情報を併せてご覧ください。
(2024年)過去のオークション落札相場
(2024年3月)
程度良好・付属品ありで¥250,000(JPY)程度。この10年で中古価格が上昇したモデルです。
しかしパネル割れ、ならびにメーターランプ切れは一気に価格が下がります。¥100,000〜150,000(JPY)での取引が中心。
- 落札日時 : 2023.11.30(木)00:20
- コンディション :★★☆(Average)
- 落札価格:¥258,000(JPY・税別)
- 人気(ウォッチ数):★★☆(41人)
- 入札数 :1件
11月 30日 0時 15分 ina 入札。数量: 1 で 258,000
11月 22日 19時 41分 オークション開始。数量: 1 で 258,000
- 詳細な出品/落札情報(ダウンロードリンク)
- ヤフオク出品時の商品タイトル
- プリメインアンプ マッキントッシュ McIntosh:MA6400
- 出品者
- audiounion新宿店
- http://www.audiounion.jp/shop/shinjuku.html
- 出品地域
- 東京都
- 入札・落札情報
- 落札者 5a8*** / 評価 163
- 開始価格 258,000 円(税込 283,800 円)
- 開始日時 2023.11.22(水)19:41
- 終了日時 2023.11.30(木)00:20
- オークションID s1114859999
- コンディション説明:
- シリアルNo:ME1702(エレクトリ正規品)
- メーカーによる調整済み(2023年11月)
- 使用感・小傷あり
- 動作確認済み
- リモコンあり(それ以外の付属品なし)
(ご参考)Yahooオークションの「過去の落札履歴は2年間で完全に消去」への対応について
Yahooオークションの落札履歴は一定の期間を経て完全に削除され見られなくなります。
中古オーディオの価格データベースサイトを作った理由です。以下の情報をアーカイブしています
- 商品のコンディションについて詳細に記録。
キズや不具合を画像に明記の上、中古の要注意ポイントを説明。
(リンク先情報は最長2年で消えますが、本サイトのデータから価格決定の理由を閲覧できます) - 出品と入札の状況ならびに落札価格について可能な限り情報を網羅。
(ウォッチリスト・入札/落札情報・出品者の評価) - 過去の中古オーディオ専門店の販売価格を記載。
- 上記の入札/落札情報と中古オーディオ専門店の販売価格情報をもとにその時の中古オーディオ相場について説明。
なおすべての画像資料も保管しておりますが、著作権保護ならびに法律遵守の観点から公開はしておりません。
現在法改正が進みつつあり、一定のルールが定まった時点で法に則り順次公開していく予定です。
Yahooオークションの入札・落札履歴は落札から120日(4ヶ月・個人出品の場合)で消去されます。
ストアの場合はさらに短く90日(3ヶ月)で消去。
最長2年間で商品ページURLそのものが削除され
Googleによる検索も不可能となります。
当サイトで保存しているYahoo商品リンクも無効となるため、データベースとして以下の対策を実施しております。
過去のヤフオク落札相場との比較用にお役立てください。
オーディオショップの中古価格まとめ
中古のMcIntoshアンプ全てにいえることですが、オーディオショップとオークションの価格差が少ない。
日本ではブランドが確立されており中古の価値は安定ないし上昇傾向。
良好な個体はむしろ中古オーディオ販売店に多く流通しています。
従って「オークションでMcIntosh MA6400を安く買う」場合、コンディションに問題があることも多く慎重に見極める必要がある。
オーディオユニオン・ハイファイ堂での販売実績
その他の中古オーディオショップ価格情報
入札結果をくわしくご説明(ウォッチリストほか出品情報)
McIntosh MA6400・中古としての人気そして入札履歴と落札価格
出品URL(Yahoo オークション)https://page.auctions.yahoo.co.jp/auction/b1118700075
落札価格:¥176,000(JPY)
- 開始価格: 980円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:55人
- 入札件数:46件
- オークションID:b1118700075
- 出品地域:東京都
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2024.01.03(水)22:32
- 出品日時:2023.12.27(水)14:28
オークションの出品者情報(ID・名前・評価)
業者による出品です。専門店を謳っていますがオークションではプロフィールは不明です。
- 出品者
- 出品者ID:オーディオ専門ショップ
- 出品社名:ー
- URL:
- 評価(良い):99.8%(取引 4,467 件中・ 2023年 3月時点)
中古オーディオのキズや故障・よくある不具合の見分けかた
以下よりコンディション判定『★☆☆(POOR)』の個体。
ボリュームのノイズ(ガリ)は年代からして仕方ありませんが、ガラス製のフロントパネル割れは如何ともしがたいものがあります。
音質には影響がないが、ある意味最もMcIntoshらしい部分が損なわれている。
そして修理費用は高額です。
今回ヤフオクに出品されたコンディションについて
※画像クリックで拡大表示可能
- シリアルNo:ME1447
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- フロントパネル(ガラス製)が割れている。
- 全体的に使用感あり
- 天板ごしにみる内部は埃が多い(放熱の妨げ)
- ボリューム・スイッチ操作時にノイズ(修理は可能と思われる)
- 背面の入出力端子に白サビが浮いている
中古のMcIntosh MA6400に特有の「買ってはいけない」注意点をわかりやすく
見た目を気にするか
それとも音質とは関係ないから全く気にしないか
どちらを選ぶかで注意点は変わります。
基本的に壊れにくい設計です。ただし
- ボリュームのガリ(ノイズ)(摺動抵抗では不可避の劣化)
- コンデンサーの容量抜け
- リレーの劣化
- 半田づけの劣化
この4点はその他のオーディオ製品と変わりません。なおプロテクション回路が充実しているため、故障してもスピーカーを破損する可能性の低い設計となっています。
フロントパネルの交換には数万円を要するため、割れた中古を買って修理は現実的ではありません。
音質には関係ないという判断で割れあり中古を安く買う選択肢もありますが、McIntosh(マッキントッシュ)の価値はブルーメーターというほどでもあり、個人的にはあまりおすすめではありません。
フロントパネルの割れた中古は下取りが格段に安くなることもポイントです。
McIntosh MA6400のスペック(発売時のカタログデータ)
当時McIntoshがリリースしていたセパレートアンプ「C712」「MC7100」を一体型とする構想で作られたプリメインアンプ(Integrated amp)
上級モデルには高音質を誇ったMA6800がありますが、大きな特徴としてはOPT(Output Tranceformer・出力トランス)が省かれていることです。
発売年次と定価
- メーカー:McIntosh
- モデル名・型番:MA6400
- 発売年次:1996年2月
- 定価:¥380,000(/台・JPY)
主要スペックと音質技術の特長
出力トランスが無いため原理としてはスピーカー側のインピーダンスに影響を受けやすいはずですが、McIntoshの特徴であるローインピーダンスでも安定した駆動力を保つ工夫がなされた設計です。
その現れが日本のJIS基準で消費電力600Wという定格です。
ゆとりのある電源を搭載しており、最廉価モデルでありながらスピーカーの駆動力に定評があった理由です。
- 主要スペック
- 大きさ:幅445x高さ127x奥行489mm
- 重さ:18.6Kg(/本)
- 出力:100W+100W(4Ω、正弦波連続出力、両ch動作時)
- 負荷インピーダンス:4Ω以上(2系統同時駆動時は各8Ω以上)
- 消費電力:600W(JIS)
- 電源 100V、50Hz/60Hz、5A(UL規格 CSA)
- 出力周波数帯域:20Hzー20kHz(+0〜-0.5dB)
- 全高調波歪率:0.005%以下(250mW~定格出力)
- 混変調歪率:0.005%以下(瞬間最大出力が定格の2倍以下)
- ダイナミックヘッドルーム:4Ω、2.4dB(IHF)
- ダンピングファクター:40以上(4Ω時)
- パワーガード:1kHzのオーバードライブ14dB条件でTHD2%以内
- フォノイコライザー搭載(MMのみ)
- 入力インピーダンス:Phono 47kΩ(65pF)
- High level:22kΩ
- 入力感度 Phono:2.5mV(定格出力時・0.5mV IHF)
- High level:250mV(定格出力時・50mV IHF)
- Power amp in:2.5V(定格出力条件)
- 最大入力レベル Phono:90mV
- High level:10V
- トーンコントロール:Bass ±12dB/Treble ±12dB
- スペック上の注目ポイント
- 回路設計、使用デバイスにセパレートアンプ(「C712」「MC7100」)と同じものを採用
- 定格出力(100W+100W)に対しピークパワーは約2倍を確保できる電源を搭載
- 大出力時の歪みを低減する設計(14dBのオーバードライブ時でも歪が2%未満)
- 5種類の保護回路を搭載
- McIntochの特徴である豊富なオペレーション機能を搭載
- コンティニュアスラウドネスコントロールを装備しボリューム位置に関係なく周波数補正特性の変更が可能。
- トーンコントロールはセンター位置で完全に信号経路から切離される設計
- 同社のパワーアンプを増設した場合、電源のオン/オフをMA6400側から行えるパワーコントロール端子を搭載
- ワイヤレスリモコンあり(同社のCDプレイヤーやチューナーを操作可能)
- オプションのAVセレクターや学習機能付きリモートコントロール中継器等も接続可能(他社製品を含むオーディオ・ビデオ機器のコントロールもリモコン操作可能)
人気とコンディションの独自ランキング『★☆(星)』について
★☆(星)のランク付基準については以下の数値を元に設定しております。
独自のランキング基準を設定した理由は、入札数と落札価格だけでは中古オーディオの価格を決定する「人気度」が不正確であるため。
人気の基準は「ウォッチリスト」
- ★☆☆:『人気がない』 ウオッチリスト登録が50人未満
- ★★☆:『普通の人気』 ウオッチリスト登録が50人以上100人未満
- ★★★:『人気が高い』 ウオッチリスト登録が100人以上
コンディション判定はヤフオク記載の「商品の状態」よりすこし厳しめ
Yahooオークションの『商品の状態について』は厳密な規定がないため、ヤフオクの商品説明よりもやや厳しめに設定しています。
「ウォッチリスト」・中古オーディオの人気と落札相場はウォッチ数が決める
当サイトでは正確な人気度を測る指標として「ウォッチリスト」を最も重く見ています。
落札と同時に閲覧できなくなる項目ですが、これがオークションの人気を決めているため。
- ★☆☆:『ジャンク・難あり(POOR)』
傷多数や重篤な破損・動作しない、あるいは個人などのレベルの低い修理メンテナンスされてしまったもの - ★★☆:『普通(AVERAGE)』
傷少ない・動作に問題ない・使用感はある - ★★★:『EXCELLENT』
新品同様・未開封デッドストック・技術のある修理専門業者による高額のメンテナンスを実施
「ウォッチリスト」・中古オーディオの人気と落札相場はウォッチ数が決める
当サイトでは正確な人気度を測る指標として「ウォッチリスト」を重視します。
落札と同時に閲覧できなくなる項目ですが、これがオークションの人気を決めるためデータ化しています。
オークション人気は「ウォッチ数」の多さ、つまりウォッチリストの登録人数で中古オーディオの人気は決まります。
いわれるところの「入札数の多さ」は実は人気とはほとんどリンクしません。
入札数が多く高い人気のはずだったのに、下取りすると安いという原因でもあります。
記載した「入札履歴」をチェックするとわかりますが、
数百円から入札可能なYahooオークションでは、たとえ不人気であろうとも少額入札が長時間にわたって繰り返されることは日常的です。
こういう中古オーディオはたとえ入札数が多くとも、下取り価格は低い。
また悪質な出品者が複数のYahooアカウントを作り、価格を吊り上げることも残念ながら多い。これまた人気と関係なく入札数は増えていきます。
念の為、これらはYahooオークションに限らずネットオークション全てにいえる問題点です。
これらが「入札数は多かったのに、再度出品や下取りに出すと安い」理由です。
評論家が聴いたMcIntosh MA6400の音、そして雑誌のレビューデータベース
OPT(Output Tranceformer・出力トランス)がないため、マッキントッシュ特有の重厚さはやや薄いものの鮮度の高い音質が受け入れられていました。
注目スペックと現実の音質評価・発売時に紹介されたエピソード
Stereosound誌(125号)のベストバイランキングでは15位。
同クラスのプリメインアンプ中でも異色の音質をもつモデルと評価されています。
- OPT(出力トランス)を省いているが、伝統的なMcIntoshの音調を完全に踏襲しており、豊かで重厚な響きが印象的。
- 解像度の高さを強調する傾向ではないが、トランスを経由しない出力は明らかに鮮度感に勝ると思わせるもの。
- 音質面で上位機種MA6800との違いはスピーカーに対する駆動力。MA6400単体で聴くぶんには気にならないが、上位機種と比較した場合に音の迫力や低音の制動に差があることがわかる。
- ライン入力に比較してフォノイコライザー(MM)はやや明るく高音・低音ともにわずかに強調気味になる。
発売時期はDENONがコストパフォーマンスの極めて高いプリメインアンプを次々にリリースした時期でもあり、このジャンルの製品は軒並み苦戦を強いられました。
しかしMA6400は意外なほどの健闘をみせています。
また最廉価機種にもかかわらず耐久性についてはMcIntochのクオリティが維持されています。
使用部品にゆとりを持たせ放熱にも配慮した回路設計によって、数多くの中古個体が完動品または修理可能な状態で流通しております。
最新オーディオからみるMcIntosh MA6400の特長と中古を買うメリットそしてデメリット
メリットは日本においてハイエンドオーディオとしてブランドが確定している「McIntoch」製品であること。中古も安心して買えるオーディオブランドの代表です。
デメリットは中古の価格が上昇していること、現在の中古相場は新品時の定価を考えれば強気と言えます。
しかしブランド価値の高さの裏返しともいえるため一概にデメリットともいえません。
日本での代理店である(株)エレクトリが長年にわたって丁寧なサポート体制を敷いたこともあり、下取り・買取価格は安定しています。
MA6400にはMcIntoch最大の特徴であるOPT(出力トランス)は採用されていませんがデメリットにはなっていません。それが無いぶん入念な音質設計が行われた模様であり、マッキントッシュらしさを十二分に備えた音質と評価されています。
ここで冒頭の疑問に戻ります、フロントパネルの割れた中古のMcIntochの価値とは?
修理をすると間違いなく程度の良い中古の価格を超える。
間違いの少ない中古McIntochとしてはデメリットのある買い方というほかありません。
人気 :★★☆