ヤフオク TEAC A-BX10 落札相場・人気とレビューデータベース

ヤフオク落札価格情報・TEAC A-BX10・中古オーディオの価格当時の仕様音質レビュー・アイコン プリメインアンプ

TEACの異色モデルであるA-BX10のYahooオークション落札価格情報。
デンマークのプライマーが設計製造を行ない、同社のModel301Lに酷似した完全バランス構成のプリメインアンプ(Integrated amp)です。

音質もTEACにあらず、それでいてプライマーとも違う陰影に富んだ色調をもち、いまだ一部の好事家から支持されています。

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入札結果ダイジェスト(人気・コンディション・価格)

TEAC ティアック A-BX10 アンプ 音出し確認済 ... - Yahoo!オークション
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要メンテナンス前提として出品されています。開始価格が高額でもあり、人気は伸びない事案となりました。割高な落札と思われます。

人気      :★☆☆

コンディション :★☆☆

落札価格(JPY):30,500

TEAC A-BX10・過去のヤフオク落札データベース(随時更新)

良品が少なくなっていますが、それでも5万円台の相場を維持している隠れた人気機種。PRIMRE(デンマーク)のModel301Lに近似した設計という触れ込みが効いています。年季の入った愛好家向けです。

なお後述のとおり日本製のオーディオ製品には珍しい品質上の問題を抱えているモデルでもあります。

(ご注意)過去3ヶ月間にオークションでの落札がないモデルの場合、上記のYahooリンクには履歴が表示されません。

当サイトにてアーカイブしている以下情報を併せてご覧ください。

(2023年まとめ)過去のオークション落札相場

  • 動作品・外観良好の前提で、¥55,000〜60,000
  • ジャンク品は¥20,000〜30,000

良好な個体が少なくなっているため中古はむしろ上がっている。
音質に魅力があり、ジャンク品を購入して自力修理を試みる愛好家のいるモデルです。

(ご参考)Yahooオークションの「過去の落札履歴は2年間で完全に消去」への対応について

Yahooオークションの落札履歴は一定の期間を経て完全に削除され見られなくなります。
中古オーディオの価格データベースサイトを作った理由です。以下の情報をアーカイブしています。

  • 商品のコンディションについて詳細に記録。
    キズや不具合を画像に明記の上、中古の要注意ポイントを説明。
    (リンク先情報は最長2年で消えますが、本サイトのデータから価格決定の理由を閲覧できます)
  • 出品と入札の状況ならびに落札価格について可能な限り情報を網羅。
    (ウォッチリスト・入札/落札情報・出品者の評価)
  • 過去の中古オーディオ専門店の販売価格を記載。
  • 上記の入札/落札情報と中古オーディオ専門店の販売価格情報をもとにその時の中古オーディオ相場について説明。

なおすべての画像資料も保管しておりますが、著作権保護ならびに法律遵守の観点から公開はしておりません。
現在法改正が進みつつあり、一定のルールが定まった時点で法に則り順次公開していく予定です。

Yahooオークションの入札・落札履歴は落札から120日(4ヶ月・個人出品の場合)で消去されます。
ストアの場合はさらに短く90日(3ヶ月)で消去。

最長2年間で商品ページURLそのものが削除され
Googleによる検索も不可能となります。

当サイトで保存しているYahoo商品リンクも無効となるため、データベースとして以下の対策を実施しております。
過去のヤフオク落札相場との比較用にお役立てください。

オーディオショップの中古価格まとめ

TEAC A-BX10の中古は、その多くが「現状品」という注記つき販売であることが多い。
ショップにとっては後述のコンデンサー・リレー故障問題が大きいモデルです。

オーディオユニオン・ハイファイ堂での販売実績

TEAC : A-BX10 - 中古 | オーディオユニオン
TEAC A-BX10 中古 - 販売価格 ¥54,800(税込)

その他の中古オーディオショップ価格情報

【現状】ティアック TEAC A-BX10 プリメインアンプ 元箱付 @49885 | アフロオーディオ
送料無料・3営業日以内に発送

入札結果をくわしくご説明(ウォッチリストほか出品情報)

TEAC ティアック A-BX10 アンプ 音出し確認済 ... - Yahoo!オークション
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TEAC A-BX10・中古としての人気そして入札履歴と落札価格

出品URL(Yahoo オークション):(TEAC ティアック A-BX10 アンプ 音出し確認済 中古 現状品 231209G3579)https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w1119164280

落札価格:¥30,500(JPY)

  • 開始価格: 30,000円(税込 – 円)

人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。

ウォッチ件数:20人

  • 入札件数:2件
  • 引き取り限定(出品者による配送手配不可)
  • オークションID:w1119164280
  • 出品地域:広島県 広島市
  • 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)

落札日時:2024.01.10(水)22:55

  • 出品日時:2024.01.03(水)22:50

オークションの出品者情報(ID・名前・評価)

(寸評・個人か会社か、評価は良いか悪いか)

  • 出品者
    1. 出品者ID:コネクトストア
    2. 出品社名:CONNECT and TRUNK株式会社
    3. URL:https://www.andtrunk.com/history/
    4. 評価(良い): 99.8%(取引 37245件中・ 2024年 2月時点)

中古オーディオのキズや故障・よくある不具合の見分けかた

コンディション判定『★☆☆(POOR)』の個体。メンテナンス前提の個体として出品されています。

よくこの状態で入札があるなと思うほどのコンディションですが、修理してでも使いたいと思わせるほどの音質評価があるという事実を現しています。

出品時に公開されている画像情報はすべて保管しておりますが、著作権ならびに法律遵守の観点から公開はしておりません。
現在法改正が進みつつあり、一定のルールが定まった時点で法に則り順次公開していく予定です。

今回ヤフオクに出品されたコンディションについて

※画像クリックで拡大表示可能

TEAC A-BX10・おすすめ中古オーディオ・商品の状態ランク・傷汚れ・コンディションランク・買取・落札時の確認・注意点
  • シリアルNo:9603161

Good(オーディオ中古としてのメリット)

  • 電源ケーブルは純正
  • 元箱あり

Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)

  • 動作に不具合あり(ボリュームを最小にしても大きな音が聞こえる)
  • 外装に傷・汚れあり
  • 天板に褪色(たいしょく)
  • ネジ・端子にサビあり
  • 梱包用緩衝材(発泡スチロール)が本体に付着している

「買ってはいけない」中古とは・TEAC A-BX10特有の注意点をわかりやすく

  • 通電・再生を数時間行いリレーが正常である事を確認(概ね30分程度で症状が現れる)
  • フロントパネルを固定する取り付けネジに錆浮きはないか
  • 電源ケーブルは極太の純正ケーブルであるか

このアンプで壊れやすい部分は「リレー」「コンデンサー」です。部品選定をしたのはPRIMRE社と思われますが、カチャカチャと騒々しい音をたてて音が途切れるという故障が最も多い。

後述致しますが、製造そして恐らくは設計もPRIMREで行われており、TEACと比べ設計・製造の品質管理基準はやや甘かったようです。
このモデルを求める愛好家はそのことを知る人が多いため、ジャンク品と聞いてウォッチ数は伸びなかったと思われます。

また電源ケーブルが非純正の中古も多いのですが、このモデルはケーブル込みで音作りがなされておりできれば避けたい。太く良質なケーブルです。

中古オーディオで「ネジのサビ」は要注意

なお今回みられる個体のようにフロントパネルの取り付けネジに錆が浮いている個体は、中古オーディオ選びでは要注意です。

これはA-BX10に限らず内部の状態が悪化していることを示すサインです。

ほぼ全ての機器において外装よりも内部のほうが高い温度に長期間さらされますが、サビが浮くような環境下(多湿)では、高温になるほど劣化の進行は早まるため。

上記をもとに、出品者に追加質問する事項があるとすれば

  • タバコ臭の有無
  • スピーカー/入出力端子のグラつきの有無
  • 前面のノブ類がグラついていないか

となります。

TEAC A-BX10のスペック(発売時のカタログデータ)

PRIMRE Model301Lに近似した設計から完全なバランスアンプであり、内部レイアウトも左右の信号経路を分けた構造です。この価格帯では珍しい。

この設計は後年(1999年)発売されるA-BX10mk2にも受け継がれています。

発売年次と定価

  • メーカー:TEAC
  • モデル名・型番:A -BX10
  • 発売年次:1996年
  • 定価:¥180,000(/台・JPY)

主要スペックと音質技術の特長

Model301Lと内部構成が極めて似ており、製造だけでなく設計についてもPRIMREの意向を反映したものとなっています。
恐らくですが、PRIMREとしてはTEACのOEM(もしかしたらODM?)事業による売り上げだけが目的ではなく、部品を共通化することで自社ブランド製品のコストダウンも図りたかったものと思われます。

結果としてModel301Lと内部が酷似していることは、このモデルが一部で珍重されるゆえんです。

  • 主要スペック
    1. 大きさ:W443xH103xD381mm
    2. 重さ:13Kg(/本)
    3. 出力:85W+85W(0.06%, 20Hz~20kHz, 6Ω)/80W+80W(0.05%, 20Hz~20kHz, 8Ω)
    4. インピーダンス4~16Ω
    5. 再生周波数8Hz~80kHz、+0.1、-3dB
    6. 感度インピーダンス:CD,tuner,aux,tape1,tape2:260mV/20kΩ/balance:1V/20kΩ
    7. SN比:110dB(入力ショート)/90dB(EIAJ)
    8. 消費電力:165W
  • スペック上の注目ポイント
    1. PRIMRE Model301Lと同じバランス回路を採用。
    2. アンバランス入力もオペアンプでバランス化して伝送。
    3. 増幅段は信号経路を完全に左右独立させた構造、またレイアウトも信号経路の最短化を実現している。
    4. 大型トロイダルトランスにより電源供給力を確保し瞬発力に優れた音の立ち上がりを
    5. バランス入力端子装備(内部も完全バランス回路のため変換回路なしで出力までBTL出力する)。
    6. Model301Lと多くの部品を共用することで、高品位のカスタムパーツを採用。
    7. 強固なスチールシャーシとメタルインシュレーターの採用により不要共振を排除。
    8. 前面のスイッチとは別に後部にメインスイッチを備えるオペレート/スタンバイ切換え機能を搭載しており、スタンバイ状態でもアンプの主要部を通電状態に保つことでいつでも最良の音質が得られる。
https://www.esoteric.jp/downloads/archive/brochure/ebnc-100_erca-100_exlr-100_est-100.pdf
TEAC A-BX10 -東西プリメインアンプ-
ティアックのプリメインアンプ『A-BX10』
TEAC A-BX10 Stereo Integrated Amplifier Manual | HiFi Engine
PRIMARE Model301Lの仕様 プライマー

評論家が聴いたTEAC A-BX10の音、そして雑誌のレビューデータベース

TEACがPRIMRE(デンマーク)に製造を委託したモデル。当初は欧州市場向けアンプとして企画されましたがのちに日本に導入されています。

PRIMREのModel301Lと比較すると、やや明るめの音調となっています。

注目スペックと現実の音質評価・発売時に紹介されたエピソード

評論家のレビューを要約すると以下になります、ステレオサウンド誌のベストバイランキングでは初登場6位。

  • 端正だがしなやかな音、奥行きの深い音場表現が印象的
  • パワーでスピーカーを駆動するタイプではなく、ロスのない鮮度の高さで聴かせる。
  • プリメインアンプ(Integrated amp)ながら重心の低い音。陰影が濃く低音楽器の質感も品位が高い。

あまりレビューされることのなかったモデルであり、日本国内ではのちにディスカウントの対象ともなっています。
TEACとしてもPRIMREが製造していた事実を伏せたかったらしく、評論家にもその意向が周知されていたようです。そのため音質レビューはいささかもどかしく少なからず本モデルの印象を悪くしていました。

一部の評論家からは繰り返しレポートの対象となったほど高評価を得たモデルです。

最新オーディオからみた音質と中古を買うメリット・デメリット

メリットはその音、日本・デンマークの合作により「TEACでもない、さりとてプライマーとも違う」という得体の知れない音質です。

デメリットはどんなコンディションを手に入れようが、結局は要修理のモデルであること。
上述の通り部品選定の時点ですでに間違えていると思われ、完動品も遠からず故障します。

修理は可能。ただし、これが悩ましいところですが、このアンプを修理する場合は修理専門業者に依頼するほかなくその費用は高額であるということ。
最低でも¥50,000からのスタートです。

目立って高価なパーツは使われていないのですが、海外製の品質管理基準で設計・製造されたため、日本製と比べて交換せねばならないパーツが多いため。

新品価格が¥180,000にして中古が5万円台のコンポーネントにそこまでするのか、という悩ましさがあります。

ではピュアオーディオとしての価値は?
まず言えることは現在の環境ではA-BX10の音質を¥180,000で実現することは到底不可能であること。
廉価なプリメインアンプ(Integrated amp)と片づけられない響きのまさった陰影の深い音は独特。

繰り返しますが当時のTEACの音調とは全く異なり、ではPRIMREかといえばそうとも言い切れない。
両社の合作は緻密な音質チューニングから離れたものとなり、いわば偶然の産物ともいうべきものを生み出していました。

時代とはいえ、これがたいしたレビューもされず最後には在庫処分の投げ売りまでされたとは。
現代では考えられない内容を持っています。

現在、このような企画(日本企業がデンマークで生産すること)はあり得ませんし、あったとしてもA -BX10のように誰が音を決めたのかわからないものは出来ないでしょう。

日本の90年代オーディオに興味を持ったとき、必ず注目することになるモデルです。

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