ONKYO Q-1(スピーカー)・ヤフオク落札情報

中古オーディオ

ヤフーオークションの情報として現在(5月9日)オンキョーの2ウェイスピーカーQ-1 Question-1が出品されているので履歴情報を残します。

地味ですが所有したユーザーからの評価が高く、ディスコン後に評価が高まった例です。
またB&Wがデザインアイコンとして採用する前に、独立したツィーター部を天板に配置しデザイン上の特徴としたスピーカーでもあります。

落札情報(ONKYO Q-1)

落札価格:30,000円(税込:33,000 円)

オークションサイトURL:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/w469847601

(リンク先はヤフーオークションページ、著作権保護のため画像はリンク先をご参照ください・本リンクはアドセンス等ではありません。)

出品者:リサマイ市場(ID:toomookaanaa)

終了日:2021年5月9日

落札件数:60件(以下入札履歴)

 2021年5月9日13:00時点

コンディションは良品の部類ですが傷はあります。どう判断するかは個人差と思います。開始後小刻み(500円単位)で応札されつつ30,000円まで上昇しております。

中古販売店で相場が上限¥20,000程度でありますので、今回は大変に熱意のある入札者により競られたようです。

出品物のコンデシション

コンディション概要

  • スピーカーボックスは全体的に良好、年代からみて美品。背面には確認できる小傷あり
  • ウーファー外観は良好
  • ウーファー外周の樹脂フレームにヒビあり

各部の詳細なコンディション

【ご注意】
ヤフーオークションの著作権は出品者にあるため画像の転載は致しません。
恐れ入りますが画像そのものは上記の「オークションサイトURL」(URLはアフェリエイトではありません)よりご確認をお願い致します。
以下では出品者画像から読み取れる情報と通常市場で取引されるUsedとの差について以下記載致します。

シリアル連番(No:5008512800/500812800)。

本品の美点はウーファーユニットが極めてきれいなことで一番の問題であるエッジ部に割れやへこみがありません。
振動板とエッジ・振動板とセンターキャップの接着にも割れは見られません。
振動板表面も触られた形跡がない。

ただしウーファーの周囲をカバーしている樹脂フレームの取付穴付近にヒビが見られます。

両方のスピーカーボックスともに前面・側面・上面に画像から確認できる傷はありません(小傷を含む)。
背面には欠け・めくれがあります。出品者は隠すことなくきちんと背面画像を提示しています。

画像から見る限り、この傷は使用中、つまり前面と側面からは見えない部分です。なお画像から左右のいずれかを判断することはできません。

  • 片ch(左右不明):背面上部の角が欠けている。
  • 片ch(左右不明):背面上部の角がわずかに欠け・めくれがある

突板の全体的な剥がれなどは起こっていないようです。

ウーファー保護メッシュカバーは画像上ほつれ・破れがありません。

上部ツィーターユニットの外観は左右とも良好。振動板も傷がなく、また保護メッシュにへこみはありません。

スペック・諸元(ONKYO Q-1)

  • 発売時期:1989年
  • 発売時価格:¥70,000(ペア)
  • 形式:2ウェイブックシェルフスピーカー
  • 外径寸法:W230×H456×D265(mm)
  • 重量:9Kg(1本)
  • インピーダンス:6Ω
  • クロスオーバー周波数:1.2KHz
  • 出力音圧レベル:89dB/W/m
  • 再生周波数帯域:37Hz(低域下限)~45KHz(高音上限)
  • ユニット構成
    • 高域:チタンドーム(口径φ25・表面特殊処理・アルニコマグネット)×1
    • 低域:16cmウーファー(カーボン振動板・フェライトマグネット)×1
  • さらに詳細(リンク先:オーディオの足跡

中古の確認ポイント

ウーファーのエッジ(外周の盛り上がっている部分)のコンディションが最大の注目点です。
経年変化が一番大きい部分となります。

ウーファーエッジに破損がないこと

オリジナルは合成ゴム(エストラマー樹脂)であり、ウレタンエッジよりもはるかに耐久性がありますが、発売から30年以上を経ており環境の影響により劣化し自然崩壊しているものがあります。
エッジの破損は音に大きく影響します。

なお2011年頃まではオンキョーのサービス部門でリペアを行っており、最後はクロスエッジ(一説には不織紙ベースとも言われる)に交換されていました。

ウーファーエッジについては以下2種が存在します。

  • 本来のエストラマー樹脂製エッジへ交換されたもの
  • 上記の部材が無くなり、クロスエッジに交換されたもの

なおこのタイプのスピーカーユニットは専門業者での修理が可能ですが、数万円を要するため本体購入金額と合わせると最新型のB&W600シリーズやソナスファベールのLumina1等が充分購入可能な金額となるため、現実性がありません。

ウーファーフレームのヒビ

正確にはウーファーフレーム(金属)に取り付けられた樹脂フレームのヒビ・割れの有無です。

本機種はウーファーの保護ネットを固定するため、金属フレームの上に樹脂フレームを固定しています。

音質には関連のない部分ですが、ウーファーの取り付けネジを増し締めする際、この部分に応力でヒビが入ることがあります。
(本出品者は画像で明確にしており、良心的と思います)。

極めて見落としやすいため要注意です。

スピーカーボックスの状態

傷の有無はもちろんですが、表面突板の角が剥離しているものは要注意です(以下画像参照)。Q-1は白木のため見落とし易いポイントです。

突板はがれの例

突板の接合方法にはランクがあり、低コストの場合時間を経てはがれてくるものがあります。
保管環境の温度・湿度が関連します。接着方法の良否のほか、突板と貼った木材の反りの違いなどが要因となります。

例えばYAMAHAのNS-1 Classicsなどはスピーカーボックスにコストが掛かっており、突板はがれはあまり見ませんが、このQ-1には個体により生じているものが散見されます。

内部はMDFのため湿気による反りは生じにくいことから突板の素材と接着によると思われます。仕上げが白木のため見落とし易いので要注意です。

なお上記のように保管環境で大きく変わるため湿度が低い常温の環境で保管されたものは今後も充分に美観を保てます。

高音ユニットの状態

メッシュのへこみやツィーター筐体の傷の有無はチェックが必要です。
これまで見たキズあり個体は、程度の差こそあれ高音ユニットの取付がグラついていました。

ツィーターのボイスコイルは慎重な取り扱いが必要となる精密な部分です。打撃が加えられたものは音そのものに悪影響があります。

B&Wに先駆けたリニアフェイズ設計

本機は中古となった後評価が高まったという機種です。

国産機種にはままある例でベストバイと市場評価が異なるという典型例ですが、さらにこの機種特有の事情としてカーボン振動板を使ったスピーカーの中では珍しく音楽的であるとしてファンがついているモデルでもあります。

  • B&Wより早く採り入れたリニアフェイズのデザイン
  • 高域にアルニコマグネットを使いつつ低音の質感やレスポンスを揃えた

特徴的な高音部と白木のスクエアなエンクロージャーの組み合わせは、今ではB&Wと似ていると言われるものの当時はブックシェルフではB&Wがこの方式を採用していない時期です。

具体的にはちょんまげのようにツィーターユニットが載っていたのはMatrox801のみで、後年イメージされる小型スピーカーではMatrix HTM/805Vなどは91年の発売。

実験的にDM17という機種が1983年にリリースされていますがリニアフェイズ自体が売れないスピーカーとの認識があり当時は話題になりませんでした。

オンキョーはSeptor3001でも近似のデザインを採用するなど、かなり先駆的でもありました。

ネットワークも高域/低域で基板を分けてレイアウトなど、ペア7万円としては随分凝った仕掛けと思います。

また「カーボン振動板なのに音が良い」という珍しいモデルでもあります。この素材は80年代に最先端としてほとんどの国内メーカーが採用しましたが、その後廃れた素材です。
Usedでもあまり高評価のものはありません。

その中では珍しく音のファンがいるスピーカーです。音のまとめかたは実際上手かったと思います。

販売価格はペア7万円という制約の中でツィーターにアルニコマグネットを使っていること(その後のB&Wでもアルニコは使っていません)。
また結果としてレスポンスの速くなったツィーターに合わせたウーファーのチューンとして、あえて吸音材を使わずバスレフダクトも背圧を抜く程度の動作に抑えているなど、経験値の高い設計のように思います。

カーボン振動板といってもカーボン繊維そのままを使うことはできず、コーンに成型するにはいわゆるバインダーと言われる樹脂を混ぜることが必ず必要です。
そのためカーボン振動板はカーボンではなくバインダー樹脂の音ではないかとすら言われていました。実際にそのようなギリギリまでバインダーの量を減らす設計が行われたカーボン振動板のスピーカーもあります。

個人的に何度か買おうと思ったスピーカーであります。オンキョーはここ数年経営方針が二転三転し今や上場廃止の見通しと寂しい限りですが、長期の低落傾向という状況下でありながらサービス部門の熱意ある対応が話題になるという会社でもあります。

「Onkyo HF Player」など、ハイレゾ配信に早くから取り組むなど音楽を理解している会社です。何かをきっかけにリカバリーして欲しいと思っています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました