YAMAHA NS-30のYahooオークション落札価格情報。「ぽんせんべい」とよばれる超高能率の平面振動板ユニットは根強い支持があります。
YAMAHA NS-30のオークション結果
Yahooオークションのオーディオ出品情報(人気・落札履歴・価格)
YAMAHA NS-30・中古人気と、入札・落札履歴
出品URL(Yahoo オークション)YAMAHAヤマハ NS-30 スピーカー 510 JA6002
落札価格:¥166,000(JPY)
- 開始価格:3,500 円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:69人
- 入札件数:28件
- オークションID:k1091398260
- 出品地域:埼玉県
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2023.05.17(水)21:39
- 出品日時:2023.05.10(水)18:49
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:yamaon_ss
- 出品社名:ー
- URL:https://auctions.yahoo.co.jp/seller/yamaon_ss
- 評価(良い): 99.8%(取引 9260件中・ 2023年 6月時点)
出品物コンディションのチェックポイント
以下よりコンディション判定『★☆☆(Poor)』となります。
動作正常ながら外装に難があります。
画像・出品説明より確認できるオークションサイト情報・買取、入札時の注意点
※画像はクリックすると拡大されます。
- シリアルNo:21840
- 色:ウォールナット
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作正常
- スピーカーユニットに傷なし
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- 前面保護ネットにほつれ
- 天板にシミ
- キャビネットに傷
- シリアルNo:21846
- 色:ウォールナット
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作正常
- スピーカーユニットに傷なし
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- 保護ネットにほつれ
- 保護ネットの上部がキャビネットから浮いている
- キャビネットに傷
- 天板にシミ
出品者に追加質問したい確認ポイント
- スピーカーターミナルは確実に締まるか(ゆるみ・ぐらつきはないか)
- 背面入力端子のグラつき(ケーブルの大型化・極太化にともない破損の事例が多発している)
この時代のスピーカーは例外なく喫煙環境にあるため、タバコ臭の有無は問いません。
YAMAHA NS-30・中古の要注目ポイント(傷 汚れ 不具合 故障)
基本的な動作を確認したのちは、キャビネットの傷、特に
- 前面/背面ネットのほつれ
- キャビネット下部の当て傷有無
をチェックする必要があります。
スピーカーユニットに関していえば、相当の高耐久性仕様であるため、あまり心配はありません。また仮に過大入力で壊れていても修理は可能です。
YAMAHA NS-30・中古相場と価格動向(ショップとオークションサイト価格履歴の比較・検索)
相場といえるほどの売買例はありませんが、近年の取引では
ショップ・オークション問わず¥150,000ー200,000(JPY)
なお流通している個体はほとんどが「A」バージョンになります。
特筆すべきは、10年ほど前まではほとんどジャンク扱いの価格であったことです。急激に中古価格が上昇しました。
おそらく近く¥200,000が中心値となるものと思われます。
過去の中古価格とオークション落札相場(ヤフオク落札履歴)
上記は過去の取引情報、今の入札時に参考とされます。
- 個体の製造年次
- 中古としてのコンディション・状態
- 販売・落札価格
この3点を比較しつつ相場・価格チェックにご活用ください。
YAMAHA NS-30の定価とスペック(新品時)
- メーカー:YAMAHA(ヤマハ)
- モデル名・型番:NS-30
- 1970年に「NS-30A」にマイナーチェンジ、外観の変化のみで内容は変わらず。
- 発売年次:1968年
- 定価:¥138,000(/ペア・JPY)
- 主要スペック
- 大きさ:幅740x高さ1,030x奥行315mm
- 重さ:35Kg(/本)
- インピーダンス:8Ω
- 能率:103dB/W/m(Ω) ※推定値
- ラワン合板にウォールナットの突板仕上げ
- スペック上の注目ポイント
- エレクトーン用ユニット「JA-6002」、愛称は「ぽんせんべい(Ponsenbei)をウーファーに利用
- 「分割振動」、つまりピストニックモーションを正確にコントロールするのではなく振動板の共振(鳴き)を積極的に利用するという現代とは正反対のコンセプト
- 超のつく高能率(ツィーター「JA0503」の能率は103dB)
- 後面解放型キャビネット、つまりダイポール特性(前後に音を放出)
- 詳細情報リンク
JA-6002「ぽんせんべい」とは・ピアノやギターを作るヤマハならではのスピーカーユニット
JA-6002はヤマハが1960年代に開発したエレクトーン用のスピーカーユニット。ピアノの響板をみた設計者が「この形のままスピーカーユニットを作ったら」という実に自由な発想から生まれた作品です。
ピアノやギターを作りつつ、後に半導体も作ることになるヤマハにして可能な製品。
エレクトーンとして成功し、オーディオに転用されました。
主な仕様は
- W885×H135×D640mm
- 重量:6.5Kg
- 再生周波数:45Hz〜200Hz
- 能率はおそらく100dB以上
特殊な発泡スチロールの板を強力なアルニコマグネットで「波打つように」振動させる構造です。
素材と動作原理から高域は200Hzが上限となるため、ネットワーク不要で使え、しかも能率が異常なほど高いという美点もそなえています。
上記の特性は海外からも注目され、BES(Bertagni Electrocousitic Systems)のSM-100などにも使われました。
現在は振動板を入力信号に対しいかに正確にピストニックモーションさせるかが主流であり、そのためにB&Wは最上級モデルから38cmウーファーを追放してしまいましたが(「801」「801D」)、振動板自体を分割振動させる方式にも利点はあります。
現在も少数ながら熱狂的ファンが存在するJA-6002とNS-30です。
なお愛称の「ぽんせんべい(Ponsenbei)」は日本の米でつくった菓子に由来します。
YAMAHA NS-30 発売時の音質レビュー・雑誌メディア、評論家の評価と人気ランキング
1967年の発表であることから(季刊Stereosoundの創刊が1966年)手元に資料がありません。
評論家のレビューとしては唯一、長岡鉄男(Tetuo Nagaoka)氏のものがあります。
- 発泡スチロールを使った平面振動板スピーカーの流行期に現れたモデル
- 高能率で軽快な音
- とても楽しい音はするが、単一ではハイファイになりえない(NS-30)のようなマルチウェイ化が必要。
- 使いやすく、自作オーディオ愛好家に好評
とレビュー・評価されていました。
なお上述のとおり熱狂的ファンが存在するスピーカーです。その代表といってもいい「aspect」殿のブログをご紹介致します。なまなかな評論家レビューや雑誌ランキングよりも内容あるBlogです。
ご参考・『★☆(星)』ランキングの基準について
★(星)のランク付基準については以下の数値を元に設定しております
「ウォッチリスト」データを参考に・ヤフオクの落札金額は人気で決まる
ウォッチリストの登録人数を基準に設定。
- ウオッチリスト登録が50人未満:★☆☆(人気がない)
- ウオッチリスト登録が50人以上100人未満:★★☆(普通)
- ウオッチリスト登録が100人以上:★★★(人気が高い)
画像判定を厳しく・オークション出品の評価点は「自己評価」
- 傷多数・ジャンク・個人による修理メンテナンス:★☆☆
- 傷少ない・動作に問題ない・使用感はある:★★☆
- 新品同様・未開封デッドストック・業者による高額のメンテナンス:★★★
Yahooオークションの『商品の状態について』は厳密な規定がないため、ヤフオクの状態説明よりやや厳しめです。
YAMAHA NS-30・中古オーディオを買うメリットとデメリット
デメリットは2点
- きわめて古い(50年以上前)
- 分割振動による再生
このうち古いことが問題になるのはキャビネット/保護ネットの状態だけです。スピーカーユニットそのものは頑丈かつ経年劣化が少ないためほとんど問題になりません。
ある意味価値を分けるのが「分割振動」であります。録音に忠実ではない、と嫌う人(上記の長岡鉄男氏がそうであるように)もいれば、これこそ最上とする人もおられる。そういう方々がNS-30の音にメリットを見出し根強く支持しています。
また100dBを超える高能率は明らかなメリットです。一部のプロ用を除き、現在このようなスピーカーはありません。
名機NS-1000 Monitorとならびヤマハという企業をよく表したモデルです。
人気 :★★☆