中古価格がこなれてきたDIATONE 2S-3003のYahooオークション落札価格情報。傷ありですがボロンツィーターの割れがないため今後も使える個体です。
ただDIATONE特有の注意点が多いモデルでもあります。
DIATONE 2S-3003のオークション落札結果・人気・商品の状態
Yahooオークションのオーディオ出品情報(価格・入札履歴)
DIATONE 2S-3003・中古人気と、入札・落札履歴
出品URL(Yahoo オークション)埼玉県来店引取限定品 DIATONE ダイアトーン フロア型2ウェイスピーカー 2S-3003 PROFESSIONAL ペア スタンド付き 6AC08-5
落札価格:¥323,000(JPY)
- 開始価格:1,000 円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:168人
- 入札件数:105件
- 引き取り限定(出品者による配送手配不可)
- オークションID:t1095650561
- 出品地域:埼玉県
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2023.06.22(木)22:26
- 出品日時:2023.06.15(木)18:47
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:toomookaanaa
- 出品社名:リサマイ市場・本館(株式会社リサイクルマイスター)
- URL:https://recyclemeister.co.jp/
- 評価(良い): 99.2%(取引 143,687件中・ 2023年 10月時点)
出品物コンディション・入札のチェックポイント(不具合など商品の状態)
以下よりコンディション判定『★★☆(Average)』となります。
傷はありますがボロン振動板に割れのない動作完動品。社外品ながら作りの良いスタンドが付属しています。
2S-3003の純正スタンドはスタジオ使用時にスピーカーの高さを確保することが目的であり(コンソールごしにセットするため、一般家庭よりもかなり高め)音質はさほど良くないため、これはメリットです。
画像・出品説明より確認できるオークションサイト情報・買取、入札時の注意点
※画像クリックで拡大表示可能
- シリアルNo:22508
- 1993年9月製造
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
- ツィーター振動板の割れなし
- シリアル連番
- 社外品のスタンドつき(サウンドトレール社)
- 接続ケーブル(キャノン端子)あり
- 保護ネットあり
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- キャビネットに傷あり
- シリアルNo:22509
- 1993年9月製造
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
- ツィーター振動板の割れなし
- シリアル連番
- 社外品のスタンドつき(サウンドトレール社)
- 接続ケーブル(キャノン端子)あり
- 保護ネットあり
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- キャビネットに傷あり
出品者に追加質問したい確認ポイント
- タバコ臭の有無、または禁煙環境にあったかどうか。
- スピーカーターミナル(キャノン端子)にグラつき・ゆるみはないか
- ウーファーディフューザーの保護ネット(ウーファーコーン中央部のメッシュ)は変形していないか
- ウーファーディフューザーは形を保っているか、それとも崩壊しているか(年式を考えれば崩れて当然だが念の為)
DIATONE 2S-3003・中古の要注目ポイント(傷 汚れ 不具合 故障):ボロン振動板割れのほか、ウレタン製ディフューザーの崩壊も
DIATONEのプロ用スピーカーですが、経時変化を考慮しない設計があるため中古では用心するべきモデル。主なポイントは以下、
- ツィーター振動板(B4Cボロン)の割れ
- ウーファーエッジの硬化(対処可能)
- ウーファー中央のディフューザー(ウレタン製)の状態
- 崩壊しているか、それともかたちを保っているか
- 保護用ネットにへこみはないか
なお最も重症のボロン振動板割れについて、他の2S-3003からスピーカーユニットを移植・修理することはできません。
2S-3003は左右の特性を合わせて製造されているため、特性が変化してしまいます(正確なステレオイメージが再現できない、など)
DIATONE 2S-3003・中古相場と価格動向(ショップとオークションサイト価格履歴の比較・検索)・「国産の名機」には珍しく中古は値下がり
相場は下落傾向、「国産の名機」には珍しい事例です。
美品・動作品で¥450,000(JPY)、スタンドの有無を問いません。
また近年50万円を超える取引例はほとんどみられません。相場下落とする理由です。
過去の中古価格とオークション落札相場(ヤフオク落札履歴)
上記は過去の取引情報、今の入札時に参考とされます。
- 個体の製造年次
- 中古としてのコンディション・状態
- 販売・落札価格
この3点を比較しつつ相場・価格チェックにご活用ください。
ボロン割れと高額な輸送費用・「国産スピーカーの名機」でありながら中古ダイヤトーンの相場が下がっている理由
Victor SX-1000LaboratoryやONKYO GS-1などと違いDIATONE 2S-3003の中古相場が下がっている理由は2点
- ボロン振動板が割れる(予見不可能)
- 他社製品と比べ輸送費用が高額(ボロン割れを防ぐため)
- 避けられないスピーカーエッジの硬化(継続した対策が必要)
後述しますが、DIATONEについて安全な配送方法は「引き取り」または「ピアノ運送」いずれかのみです。
そのため今回のような「引き取り限定(出品者による配送手配不可)」という条件は、中古単価が安い分お得といえます。
DIATONE 2S-3003の定価と仕様・スペック(新品時)・名機「2S305」の後継モデル
NHK(日本の国営放送)向けモニタースピーカーとして設計されたモデル。1958年に採用された「2S305」の後継機種となります。
- メーカー:DIATONE(三菱電機)
- モデル名・型番:2S-3003
- 発売年次:1990年
- 定価:¥1,500,000(/台・JPY)
- 主要スペック
- 大きさ:幅510x高さ840x奥行490mm
- 重さ:54Kg(/本)
- インピーダンス:8Ω(最低インピーダンス5Ω/8kHz)
- 能率:94dB/W/m
- 入力端子はキャノンコネクター(専用ケーブル)
- 別売:2S-3003専用スピーカーコード OP-3003(5m/本、¥80,000)
- ストレスフリー・6N無酸素銅2mm2x4芯スターカッド構造
- オーストラリア製キャノン EP-4-11
- ターミナル仕様:金メッキ丸先開型端子5.5-S6X
- 専用台あり
- 鉄製角パイプおよび木製制振材/黒色ツヤ消し焼付塗装/ダークブラウン塗装仕上げ
- 外形寸法:幅615x高さ690x奥行675mm
- 重量:35Kg
- 耐荷重:100kg
- キャスタータイヤ径φ100mm
次世代デジタルサウンドをモニターするツール・衛星放送が実用化された時代に作られたNHK専用スピーカー
設計時期は衛星放送が開始されたとき。将来48Khz・16ビットのPCM音声をはるかに超えるデジタルサウンドが登場することが明らかだったため、いわゆる「ハイレゾ」もカバーするだけの性能を求められたスピーカー。
ファンダメンタル帯域はネットワークを通さないウーファーで再生されるという、考えうる限りシンプルな信号経路を実現しています。
- スペック上の注目ポイント
- 1台ごとに無響室における総合特性を測定し試験成績書として添付
- 5cmコーン型トゥイーター
- ピュアボロンであるB4Cを採用
- 高域再生限界周波数は約40kHz
- 32cmコーン型ウーファー
- 低域特性を強化したフルレンジスピーカーユニットの設計であり、音質劣化を招くネットワークを通していない
- クロスオーバー周波数は2.4kHz:ほとんどの帯域をネットワークを通さず再生する
- 3軸織アラミッドハニカム振動板(通常は2軸織)
- アルニコマグネットバージョンのA.D.M.C.-m(Advanced Magnet Circuit-music)磁気回路
- 厳選した材料によるラウンドバッフル構造のキャビネット
- フロントバッフルは38mm厚(シベリア産カラ松合板)
- リアバッフルは30mm厚(シトカスプルースのランバーコア)
- その他の面は24mm厚(ラワン合板)
- ラウンド部分はマホガニーのムク材
- ユニット取付ボルトはチタン製
- 詳細情報リンク
DIATONE 2S-3003 発売時の音質レビュー・雑誌メディア、評論家の評価と人気ランキング
かつて雑誌特集の試聴会において、評論家の朝沼予史宏(Yoshihiro Asanuma)氏があまりにも大音量を出しすぎ、ウーファーユニットを飛ばしたという逸話のあるモデル。
精緻・繊細な音から躍動感あふれるダイナミックな音まで、録音に合わせて自在にその姿を変える懐深い音質とレビューされています。
- 美しさや聴き疲れのしない音を目指したスピーカーではないが、その生々しさは比類がない
- ホーンスピーカーを彷彿とさせるような臨場感と迫真の音像を表現する
- 放送局向けモニターツールとして製造品質が別して高い、従来のモニタースピーカーとは別次元の精緻さ
名機の理由・モニタースピーカーだが無味乾燥ではない、クラシックからジャズまで
1990年の発売以来たびたび雑誌メディアにとりあげられたDIATONE 2S-3003が最も話題となったのは「季刊Stereosound」誌 No.111(1994年)の試聴記事のせい。
評論家の朝沼予史宏(Yoshihiro Asanuma)氏が興に乗って音量を上げすぎ、過大入力で2S-3003のウーファーを飛ばしてしまったため。
試聴機を壊すということ自体日本では稀です。
ともすればモニターライクにすぎ、音楽を楽しむとは少々異なる方向性と思われていたDIATONEのモニタースピーカーが、ジャズを熱気たっぷりに奏でると読者に示したものです。
ご参考・『★☆(星)』ランキングの基準について
★(星)のランク付基準については以下の数値を元に設定しております
「ウォッチリスト」データを参考に・ヤフオクの落札金額は人気で決まる
ウォッチリストの登録人数を基準に設定。
- ウオッチリスト登録が50人未満:★☆☆(人気がない)
- ウオッチリスト登録が50人以上100人未満:★★☆(普通)
- ウオッチリスト登録が100人以上:★★★(人気が高い)
画像判定を厳しく・オークション出品の評価点は「自己評価」
- 傷多数・ジャンク・個人による修理メンテナンス:★☆☆
- 傷少ない・動作に問題ない・使用感はある:★★☆
- 新品同様・未開封デッドストック・業者による高額のメンテナンス:★★★
Yahooオークションの『商品の状態について』は厳密な規定がないため、ヤフオクの状態説明よりやや厳しめです。
DIATONE 2S-3003・中古オーディオを買うメリットとデメリット:高音質とボロン振動板の割れという良し悪しがはっきりしたスピーカー
メリットは音質
デメリットはボロン振動板の割れなどその他のスピーカーにない取扱いの注意を必要とすること。
2S-3003は完成後に1台ごとの特性を計測しペアマッチさせた組み合わせで出荷されてます。民生用ダイヤトーンスピーカーと異なりボロンツィーターが割れた場合、他の中古個体からスピーカーユニットを移植することもできません。
フルレンジスピーカー+スーパーツィーターに近い構成・39Hzの低域を再生しつつ鮮度の高いワイドレンジスピーカー
あまりの扱いの難しさに中古相場が下落するほど。
それでも根強い支持があるのは、その音質は他に代え難いから。まさしく高音質です。
そもそもの構成からしてフルレンジスピーカー(30cmウーファー)とスーパーツィーターといっていいもの。
ファンダメンタル帯域は高精度のほとんど手作りのスピーカーユニットによって、しかもネットワークを通さないという、これ以上ないシンプルな構成です。
旧世代のスピーカーと異なるのは、最高の特性を持つ新素材を使ったこと。バスレフ型キャビネットでありながら39Hzまでの低音再生を可能としています。
現在のハイエンドスピーカー(それも相当高額なもの)と比べてもまったく遜色のないスピーカーです。
人気 :★★★