平面スピーカーとして恐らく最も販売数が多いモデルのひとつであるSB-RX70のYahooオークション落札価格情報。
その完成度は高く、技術仕様はSB-C600/700そしてSB-G90M2とほとんど変わらないものです。
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入札結果ダイジェスト(人気・コンディション・価格)
平面振動板スピーカーに多い「振動板のキズ」が軽微な個体です。
そのため普段以上に人気を集めるオークションとなりました。
Technics SB-RX70・過去のヤフオク落札データベース(随時更新)
振動板に傷のあるものが多いモデルです。
ユーザーが手で触れやすいほか、製造仕様としてウーファーエッジ(speaker surround)と振動板の接合部に亀裂が入りやすい。本件にもその兆候が見られます。
(ご注意)過去3ヶ月間にオークションでの落札がないモデルの場合、上記のYahooリンクには履歴が表示されません。
当サイトでアーカイブした以下情報を併せてご覧ください。
(2024年まとめ)過去のオークション落札相場
(2024年3月)
良品はおおむね4万円(JPY)台前半での中古相場で推移。
上記価格を上限として保護ネットの欠品や傷・汚れなどでマイナス査定されている中古価格です。
一時期価格が下がりましたが、Technicsが新規にリリースした平面振動板スピーカーはマグネットの違いを除くとSB-RX70と大きな違いがなく、割安な中古にかえって人気が集まりました。
- モデル名:Technics SB-RX70
- 落札日時 : 2023.11.22(水)22:10
- コンディション :★☆☆(POOR)
- 落札価格:¥40,501(JPY・税別)
- 人気(ウォッチ数):★★★(185人)
- 入札数:43件 (以下ダウンロード)
- 詳細な出品/落札情報(ダウンロードリンク)
- モデル名:Technics SB-RX70
- 落札日時 : 2023.05.24(水)20:42
- コンディション :★★☆(AVERAGE)
- 落札価格:¥36,500(JPY・税別)
- 人気(ウォッチ数):★★☆(62人)
- 詳細な出品/落札情報(ダウンロードリンク)
(ご参考)Yahooオークションの「過去の落札履歴は2年間で完全に消去」への対応について
Yahooオークションの落札履歴は一定の期間を経て完全に削除され見られなくなります。
中古オーディオの価格データベースサイトを作った理由です。以下の情報をアーカイブしています。
傷や汚れなどの状態は当サイトにおいて生成した画像にマーキングして図示。
わかりやすく示すため、あえて白黒の画像を採用しております。
- 商品のコンディションについて記録。
キズや不具合を画像に明記の上、中古の要注意ポイントを説明。
(リンク先情報は最長2年で消えますが、本サイトのデータから価格決定の理由を閲覧できます) - 出品/入札の状況ならびに落札価格について可能な限り情報をアーカイブ。
(ウォッチリスト・入札/落札情報・出品者の評価) - 過去の中古オーディオ専門店の販売価格
- 上記の落札情報と中古オーディオ専門店の販売価格情報をもとに
その時点の中古オーディオ相場について説明。
なおすべての出品情報ならびに画像資料は保管しておりますが、著作権保護ならびに法律遵守の観点から現時点では公開をしておりません。
現在法改正が進みつつあり、一定のルールが定まった時点で法に則り順次公開していく予定です。
Yahooオークションの入札・落札履歴は落札から120日(4ヶ月・個人出品の場合)で消去されます。
ストアの場合はさらに短く90日(3ヶ月)で消去。
最長2年間で商品ページURLそのものが削除され
Googleによる検索も不可能となります。
当サイトで保存しているYahoo商品リンクも無効となるため、データベースとして以下の対策を実施しております。
過去のヤフオク落札相場との比較用にお役立てください。
オーディオショップの中古価格まとめ
オーディオユニオン・ハイファイ堂での販売実績
その他の中古オーディオショップ価格情報
入札結果をくわしくご説明(ウォッチリストほか出品情報)
テクニクスSB-RX70・中古としての人気そして入札履歴と落札価格
出品URL(Yahoo オークション)Technics テクニクス SB-RX70 スピーカーペア (https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/k1119336314)
落札価格:¥33,750(JPY)
- 開始価格: 3,000円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
落札日時:2024.01.04(木)22:19
- 出品日時:2023.12.28(木)16:42
ウォッチ件数:118人
- 入札件数:42件
- オークションID:k1119336314
- 出品地域:奈良県 橿原市
- 詳細な入札履歴(以下参照)
オークションの出品者情報(ID・名前・評価)
買取業者による出品。買取件数が多く、常に入札開始価格を安く設定しているため、その時々の人気・中古相場を知る上で参考になります。
- 出品者
- 出品者ID:yuasazidousya
- 出品社名:株式会社湯浅
- URL:https://pgchpjp9r.jbplt.jp
- 評価(良い):99.4 %(取引 25,189件中・ 2024年 3月時点)
中古オーディオのキズや故障・よくある不具合の見分けかた
以下よりコンディション判定『★★☆(AVERAGE)』。ウーファー振動板の外縁にある白いラインが気になりますがエッジ(speaker surround)が断裂する兆候は見られず当面の心配はないと思われます。
ウーファー部のエッジはこのモデルの弱点ですが、いまだ修理する人がいるほど熱心なファンがいます。
今回ヤフオクに出品されたコンディションについて
※画像クリックで拡大表示可能
- シリアルNo:不明
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
- 振動板の表面に傷なし
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- 振動板のエッジ部分にコア材のマイカと思われる露出部分がある(経年変化)
- キャビネットに汚れ
- シリアルNo:不明
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み
- 振動板の表面に傷なし
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- キャビネットに傷・汚れ
中古のテクニクスSB-RX70に特有の「買ってはいけない」注意点をわかりやすく
このモデルの良否を見分ける方法はシンプルです。
- スピーカーユニットの振動板に傷がないこと
- ウーファーのエッジ(speaker surround)に亀裂や剥がれはないか。
- キャビネットの傷や汚れの程度
- 保護ネットの有無
SB-RX70に限らず、平面振動板スピーカーは「手で触れてみたい衝動」が起きやすいらしく触られて傷ついた中古が多い。
どんなに技量のある修理業者でも振動板の傷だけは修理不可能です。
なお今回の個体のようにシリアルNoが不明である個体は避けたい。
テクニクスSB-RX70のスペック(発売時のカタログデータ)
新品のベストバイランキングは中程度ながら長く人気を保っているモデル。
理由は現代的な平面振動板、そして同軸型スピーカーであること。
音場やステレオイメージを決定する位相特性の技術としてはある種理想ともいえる組み合わせを実現したスピーカーです。しかも当時の松下電器はこの技術を量販価格帯で実現しようとチャレンジしていました。
発売年次と定価
- メーカー:Panasonic(松下電器産業)
- モデル名・型番:SB-RX70
- 発売年次:1988年
- 定価:¥70,000(/台・JPY)
- 日本における物品税廃止に伴い1989年に¥65,000(JPY)へ改定
主要スペックと音質技術の特長
- 主要スペック
- 大きさ:幅300x高さ480x奥行280mm
- 2ウェイ・1スピーカー・バスレフ方式・ブックシェルフ型・防磁設計
- 重さ:20Kg(/本)
- 能率:86dB/W/m(Ω)
- 使用ユニット 全帯域用:2ウェイ同軸型
- 低域用:24cm平面型
- 高域用:2.7cm平面型
- インピーダンス:6Ω
- 再生周波数帯域:30Hz~50kHz -16dB
- クロスオーバー周波数:2kHz
- 許容入力 200W(MUSIC)・100W(DIN)
- 別売:スピーカースタンド SH-B70(2台1組、¥40,000)
- 外形寸法 幅350x高さ365x奥行308mm
- 重量 5.5kg
- スペック上の注目ポイント
- 平面振動板かつ同軸構造のスピーカーユニットを開発し、リアルなステレオイメージを再現
- 24cm平面振動板ウーファー
- 2.7cm平面振動板トゥイーター
- 振動板にはピュアマイカを採用し剛性と軽量を実現
- マグネットはウーファーがフェライト、ツィーターには当時のオーディオでは珍しかったネオジウムを採用
- ツィーター:コア材にピュアマイカ、スキン材にダイヤモンドコートマイカ
- 大口径ボイスコイル(直径60mm)
- ダイカストフレームの前面をラバーガスケットで覆ったシールデッドフレーム
- 高音質素材を使用したネットワーク
- 内部配線はクラス1のLC-OFCケーブル
- コイルは防振のためワニスを塗布
- ネットワークは低域・高域を分割して相互干渉を低減し、防振材を介してキャビネットに取り付け。
- キャビネットはフロントバッフル用に30mm厚、その他には25mm厚の板材を使用
- 平面振動板かつ同軸構造のスピーカーユニットを開発し、リアルなステレオイメージを再現
人気とコンディションの独自ランキング『★☆(星)』について
★☆(星)のランキングについては以下の数値を元に設定しております。
独自基準を設定した理由は、入札数と落札価格だけでは中古オーディオの価格を決定する「人気度」が不正確であるため。
人気の基準は「ウォッチリスト」
- ★☆☆:『人気がない』 ウオッチリスト登録が50人未満
- ★★☆:『普通の人気』 ウオッチリスト登録が50人以上100人未満
- ★★★:『人気が高い』 ウオッチリスト登録が100人以上
コンディション判定はヤフオク記載の「商品の状態」よりすこし厳しめ
Yahooオークションの『商品の状態について』に厳密な規定がないため、ヤフオクの商品説明よりもやや厳しめに設定しています。
- ★☆☆:『ジャンク・難あり(POOR)』
傷多数や重篤な破損・動作しない、あるいは個人などのレベルの低い修理メンテナンスされてしまったもの - ★★☆:『普通(AVERAGE)』
傷少ない・動作に問題ない・使用感はある - ★★★:『EXCELLENT』
新品同様・未開封デッドストック・技術のある修理専門業者による高額のメンテナンスを実施
「ウォッチリスト」・中古オーディオの人気と落札相場はウォッチ数が決める
当サイトでは正確な人気度を測る指標として「ウォッチリスト」を重視します。
落札と同時に閲覧できなくなる項目ですが、これがオークションの人気を決めるためデータ化しています。
いわれるところの「入札数の多さ」は実は人気とはほとんどリンクしません。
入札数が多く高い人気のはずだったのに、下取りすると安いという原因でもあります。
記載した「入札履歴」をチェックするとわかりますが、
数百円から入札可能なYahooオークションでは、たとえ不人気であろうとも少額入札が長時間にわたって繰り返されることは日常的です。
こういう中古オーディオはたとえ入札数が多くとも、下取り価格は低い。
また悪質な出品者が複数のYahooアカウントを作り、価格を吊り上げることも残念ながら多い。これまた人気と関係なく入札数は増えていきます。
念の為、これらはYahooオークションに限らずネットオークション全てにいえる問題点です。
これらが「入札数は多かったのに、再度出品や下取りに出すと安い」理由です。
オークション人気は「ウォッチ数」の多さ、つまりウォッチリストの登録人数で中古オーディオの人気は決まります。
評論家が聴いたテクニクスSB-RX70の音質、そして雑誌のレビューデータベース
平面振動板特有の立体的なステレオイメージが高く評価されていたモデル。
評論家からのレビュー以上に市場での支持が高かった、という日本市場では異例の来歴があります。
注目スペックと現実の音質評価・発売時に紹介されたエピソード
1989年のStereosound誌ベストバイランキングでは10位。評論家の菅野沖彦(Okihiko Sugano)氏から高い評価を得ています。
- 音色は淡色・淡彩だが、広大な音場にリアルに再現される音像が印象的。
- 色濃い音色ではないが、情報量が多く緻密な表現ゆえに薄味ではない。
- 他にない立体的なステレオイメージとテクニクスらしい滑らかな表現は独特のリアルさと繊細さを感じさせる。
突き詰めればこれほどの音が出せるのに一時期の平面振動板スピーカーのブームはどこにいったのか、と評論家をして嘆かしめるほど、Technics SB-RX70の音質は美音として評価されています。
店頭の試聴でも容易に実感できるほどの音質であったことから、地味なモデルながら販売数は実績を残しております。
最新オーディオからみるの音質と中古を買うメリットそしてデメリット
メリットは現代のパナソニックがリリースしている平面振動板スピーカーとなんら変わらない仕様であること。中古とはいえ4万円台で手に入ることは大きな魅力です。
デメリットは、強いて挙げるならばスピーカーユニットのエッジ(speaker surround)断裂です。
しかし修理して使うオーナーさえいる。
平面振動板スピーカーとして未だ一級・SB-C600/700そしてSB-G90M2は1980年代の技術仕様で作られていると言って良いほど
結論を先に申せば、現在のテクニクスブランド「SB-C600/700」そして「SB-G90M2」における技術仕様は、ほとんどこのSB-RX70に尽きています。
マイカ振動板に至っては、むしろ旧作のほうがコストが掛かっているといって良いかもしれません。
平面振動板スピーカーとしてはいまだ一線級です。
平面振動板は指向性が狭く、言い換えれば音の直線性が高く、スピーカーの位置調整が厳密に行われた場合、独特のリアルな音場を再現します。
SB-RX70は、加えて中高域を1つのユニットで再現する同軸構造。
ハイレゾやMQAなど現代のオーディオには最適のスペックであり、2014年にパナソニックが「Technics」ブランドを復活させたとき、要となるスピーカー技術はSB-RX70の世代に求めるしかなかったようです。
なお現時点(2024年3月)までテクニクス事業は長らく赤字です。1980年代の技術から目新しいものがないため高級オーディオ分野での人気は今ひとつ。
現在のテクニクスブランドの価格を見た時、中古のSB-RX70がより魅力的に見えることは致し方がないのかもしれません。
人気 :★★★