DIATONE DS-V5000・ヤフオク情報

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DS-V9000とともに三菱電機ダイヤトーンにとって事実上最後のハイエンド4ウェイスピーカーとなったモデルです。
マルチウェイ密閉フロアタイプとして国内全メーカーを通じ屈指にして最後といえます。

Yahoo オークション出品情報・人気、価格ほか

メーカー・モデル名・製造年次

  • メーカー・モデル名
    • DIATONE(三菱電機)
    • DS-V5000
    • 1989年

ダイヤトーンDS-V5000の人気・入札・落札価格情報

  • 出品地域:北海道 札幌市
  • 出品日時
    • 2022.10.05(水)14:50
  • 終了予定日時
    • 2022.10.07(金)22:07(自動延長あり)
      • 延長:2022.10.09(日)22:07
  • 落札日時:ー
  • 落札価格:ー
  • 開始価格:527,273 円(税込 580,000 円)
    • 即決価格あり:636,364円
  • 人気・入札ならびに落札履歴
    1. ウォッチ件数:85人
    2. 落札数:
    3. 入札履歴(リンク先参照)

出品者情報(ID・名前・評価)

ダイヤトーンDS-V5000のスペック・諸元(新品・リリース時点発表)

  1. 発売年度:1989年11月
  2. 主要スペック
    • 販売当時定価:¥550,000(/台)
    • 大きさ:幅510x高さ1,000x奥行420mm
    • 重さ:84kg(/本)
    • 能率:91dB/W/m
  3. スペック上の注目ポイント
    • B4Cボロン振動板による中高域の再生
    • 事実上ハイレゾをカバーする高域限界
    • アラミドハニカム構造のウーファー振動板とハイレスポンスのエッジ構造
  4. オーディオ回顧録リンク
DIATONE DS-V5000の仕様 ダイヤトーン

出品物の状態・コンディション

全般的に使用感があり、外装からは破損するような使用がなされていた形跡があります。
それに対しショップは相応の費用をかけてメンテナンスを施しております。

こういった個体は納得のいくまで画像情報をチェックし、質問等も積極的に行う必要があります。

  • シリアルNo
  • (右)12345/(左)12345
  • 外観
    1. 塗装状態は全体的に使用にともなう擦り傷あり、大きな傷なし。
    2. 天板はショップにて再塗装とのこと(画像からは仕上がりコンディションの判別不可能)
      天板に長期間物を置いた、あるいはそれに近い使用がなされていたと思われる。
    3. ※販売者は「スピーカー・アンプ・ギター」の再塗装を業務としている。
    4. スピーカー端子のぐらつき等はなし。
      ホコリが確認できることから天板の補修履歴も含め、前ユーザーの環境は通気性のよい環境で使っていたものではないと思われる。
    5. エンクロージャー背面の板取り付けネジ穴付近に傷、ショップでの確認によるものか、前ユーザーが内部を見たのかどうかは説明なし。恐らくはユニット断線の修理のためと思われる。
    6. ユニットに目立つ傷なし。メッシュに擦り傷等がないため、打撃などはなかった模様。振動板のシミについては画像より確認できず。
    7. ミッドハイユニットは断線のためコイル補修とのこと
    8. スピーカーフレーム再塗装
      フレームの腐食を招くような多湿、または何らかの傷があったと推測される
    9. 動作・音出し・メンテナンス有無
    10. 音出し確認済み・問題なしとのこと

DS-V5000の中古ユーズドチェック・確認ポイント

高性能であるとともに、それゆえ固有の弱点があります。

ダイヤトーンのエッジ硬化、突板剥がれの世代毎の違い

  • エッジの硬化(理由は後述)
  • 湿度に対する影響

後年のDS-20000がそうでしたが、ある時期からDIATONEのモデルは「突板が剥がれる」という事例が起きるようになりました。

これについては当時の郡山工場の設備更新によるものか、またエンクロージャ外注先での行程変化によるものかどうかは不明です。

初期のDS-5000までは散見されない事例のため、外観からユーザーの保管状態について画像情報または売り手へ対し確認する必要があります。

  1. ほこりが多い場所は掃除されておらず、空気の循環が悪いことから湿度が高い可能性
  2. 木部の退色は温度変化が大きかった可能性
  3. フレーム・ネジのサビは湿度の高い環境の可能性(これは極めて大)

特に2番と3番は画像からも判別しやすいため要確認ポイントとなります。

ボロン振動板の「割れ」情報

  • 振動板の割れについて

最も不安視される振動板の割れですが、ダイヤトーンの全歴史を通じたハードドーム振動板の特徴です。
シミのあるものに多く起こる、などの巷説がありますが根拠はありません。

残念ながら

衝撃が加えられなくとも
シミひとつないユニットでも

前触れなく割れます。

衝撃は無論論外ですが(かなり容易に割れます)、それよりも

  • 温度・湿度の管理された条件で使われていたかどうか
  • (これはユーザーで絶対にわかりませんが)製造時のロットばらつき

この2点で大きく分かれます。

DS-V5000の中古価格の相場情報

中古価格例(ショップ・オークション)

ショップ販売価格は税抜き・輸送費別で45万円前後となります。
6ヶ月程度の補償付きは必須です。

本機種は本体価格より配送費とコンディション、そして購入後の補償の条件が重く、ショップ・オークションで一概にどちらが安いといえないモデルになります。

オークションでは高額な輸送費が敬遠され、安く出品されることもあるようです。また補償がない場合はショップでも自信がない例が多く、それなりの覚悟が必要になります。

配送上の注意点(業者・保険、等)

極めてデリケートなため、ピアノ運送業者で落札価格を保険でカバーできる業者を手配することが必須となります。

特に振動板が簡単に割れるため、
通常の引越業者や便利屋さんでは絶対に取り扱いが不可能な個体です。

個人の引越でも別にピアノ業者手配が必須のモデルとなります。

また北海道ならびに九州は他地域への輸送コストが高く、本州以南からの入札は結果として高額になる可能性があります。

『DIATONE DS-V5000のモデルレビュー』人気と競合機種・音質ほかオーディオ性能エピソード

DS-V9000の後に開発された、V-3000とともに事実上ダイヤトーン45周年を記念したモデルです。
当時ハイエンドスピーカーの選択肢として人気は高かった。

NHK向けとして開発された2S-3003も同時期に開発の製品であり、以降のモデルがVシリーズの技術をベースにしたことからも事実上ダイヤトーンがその頂点にあった頃の機種となります。

密閉型スピーカーとして現時点でも高水準の仕様と製造技術

この機種には大きな特徴が3点あります。

  1. 4ウェイかつ密閉型として現時点で国産最高峰
  2. DIATONEがエンクロージャを「鳴らし」はじめた嚆矢
  3. ウーファーユニットの設計はその後長く同社ハイエンドの標準になった

「5000」番とありますが、事実上DS-3000の後継となります。
つまりバスレフでなく、密閉型スピーカーとしてのトップエンド。

しかも4ウェイで、現在に至るまでこのアプローチで作られた国産スピーカーとして例がない高水準です。

B4Cボロン振動板を中心に、低域にはこのモデルでリファインされたアラミドハニカムの振動板を密閉で使い、実際の音もより低い周波数への伸びを優先しています。

現在のB&WやMARTENなど、そしてMAGICOの振動板をみるとやっと「ダイヤトーンレベルの新素材」を使い始めております。
これらを競合機種と呼んで差し支えないほどコストは掛かっております。

良質な個体は、現在のハイレゾはもとよりハイエンドのアナログ再生を他にない水準で演奏します。

V9000から始まった滑らかな音・特にV5000以降はきつさが無い

なお旧DSシリーズで言われていた「ダイヤトーンは解像度は高いがきつい音」という音質傾向はV9000ですでにほとんど滑らかになっていましたが、このモデル以降完全に無くなっていきます。

30cmウーファーでかつ密閉型という一般家庭で良質な特性を得やすい形式。

最上位機種であるV9000と違うのはシングルワイヤ入力であることです。

バスレフのウーファーとミッドレンジ以上のキャラクターが異なり、鳴らすのに苦労するV9000とは異なり、高音から低音まで極めてバランスがいい。

スプルースを多く使った「鳴りのいい」エンクロージャ

V9000ではまだ剛性重視でしたが、このV5000からは背面をスプルースにしてわざと鳴らすなどそれまでのDIATONEでは考えられなかったアプローチが始まっております。

ほぼ同じ時期に開発されていた2S-3003の影響が少なくないものと思われますが、ある意味もっとも大きな変化です。

外見からちょっと想像できないほど滑らかな音は箱によるところもまた大です。

DS-V3000以降も踏襲されたSNに優れる高品位ウーファーユニット

このモデルのユニット特徴はB4Cボロン受け持ちの中高域ではなく、ウーファーです。
しかもエッジであります。

ダイヤトーンはこのモデルでアラミドハニカムコーンを全面的に見直し、振動板そのものだけでなくエッジ(サラウンド)に大きく手を入れました。
3軸織という工数の掛かる手法を用いています、これはDS-2S3003で成功した技術で

  • 強靭なハニカム振動板を支える強さ
  • 応答性を上げる柔軟さ
  • エッジそれ自体の固有音を下げる

それぞれ矛盾する要素を解決しようとしたフィーチャーです。

本モデルはそれに成功し、低音表現で格段の高SNをもたらしました。翌年発売のV3000にも同じ技術が採用されています。

ローノイズの高音質エッジ技術が招いた「エッジ硬化」

そしてオーディオとして優れた技術が工業製品として欠陥になる好例ともなりました。
エッジそれ自体の固有音を無くし、かつ抵抗のない動きを追求したダンプ剤は結果として経時変化が無視されていました。

歴代ダイヤトーンでもVシリーズから特に明らかな硬化

そのため、販売後数年で硬化が始まった。
エッジ硬化はダイヤトーンのスピーカー群全般の悩みですが、Vシリーズ以降は特にその傾向が強い。

V9000以降変化したエッジのダンプ剤はそれ以前のものより短期間で硬化しやすく、またより硬くなってしまうという経時変化を招きました。

低音特性は明らかに劣化します、エッジが硬化しウーファー振動板が動かないためです。

同社スピーカー部門が一度解散した今となってはどんな物性のダンプ剤を使ったのか詳細を知ることは不可能ですが、ともかくも

固有の鳴きが無く、それでいてレスポンスが速いVシリーズエッジ

はそれまでのダイヤトーンモデルと比べても硬化が顕著で、Vシリーズのユーズド個体は販売数に比べて市場流通が少ない。

それ以前に販売されていたDS-5000/3000/2000シリーズのユーズドはまだ多いことと比べ、Vシリーズ以降のモデルの中古流通が少ない理由については購入前に一度考えられることをおすすめします。

エッジ軟化剤はかならずしもおすすめ要素だけでない・スピーカー振動板とエッジ接着部への影響

ダイヤトーンの中古スピーカーはエッジ軟化剤必須です。
なかには「専用エッジ軟化剤」と称して専門のごとく販売されているものもある。

実態は車やバイクのブレーキフルードです。

塗ればリスニングルーム内で気化するため人体への影響も考える必要がありますが

それ以上に問題はエッジと振動板の接着部分への影響です。

ブレーキフルードをいわば溶剤として使っているので、接着部が剥がれておかしくない。
DIATONEの使用していた接着剤について、

三菱電機の仕様書を確認し
接着剤の物性を確認し
品質試験をした

こういったエッジ軟化剤は存在しません。
購入する上では理解しておく必要があります。

中古において覚悟を必要とするダイヤトーンですが、それでも魅力があるのは技術と材料、そして作り込みが現時点にあってもあまりに高度だからです。

それだけにユーズド個体選びは慎重にしたいモデルであります。

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