出品情報が少なすぎるLUXMAN LX-360のヤフオク落札価格情報。このモデルに必須の「天板」に関する情報がありません。そのため人気も落札価格も伸びませんでした。
知名度のないモデルながら音質は良いため、つい劣化した個体に入札してしまうモデルでもある。
LUXMAN LX-360のオークション落札結果・人気・商品の状態
Yahooオークションのオーディオ出品情報(価格・入札履歴)
小刻みの入札が続いた結果の落札価格です、出品者の画像情報が少ないためジャンクかどうかの判断が難しかった。
LUXMAN LX-360・中古の人気と、入札・落札履歴
出品URL(Yahoo オークション)s3244 中古 LUXMAN ラックスマン プリメインアンプ LX-360
落札価格:¥88,770(JPY)
- 開始価格:1,000円(税込 – 円)
人気・入札ならびに落札履歴は以下となります。
ウォッチ件数:90人
- 入札件数:104件
- オークションID:r1105731434
- 出品地域:宮城県 岩沼市
- 入札履歴(以下リンク参照・ダウンロード可能)
落札日時:2023.09.14(木)21:31
- 出品日時:2023.09.09(土)18:56
出品者情報(ID・名前・評価)
- 出品者
- 出品者ID:yuasazidousya5
- 出品社名:株式会社湯浅
- URL:https://auctions.yahoo.co.jp/html/profile/yuasazidousya5.html
- 評価(良い): 99.4%(取引 19,595件中・ 2023年 10月時点)
出品物コンディション・入札のチェックポイント(不具合など商品の状態)
以下よりコンディション判定『★☆☆(Poor)』となります。
画像情報が少なすぎる、特に天板については皆無。
このモデルは発熱による劣化が激しく、出品情報の少ないものに手をだすのは危険です。
つまり落札価格は高すぎる。
一つ朗報は、純正ではないラックスマンの汎用輸送箱が付属していること。少なくとも1回はメーカーメンテナンスに出されている可能性があります。
出品物コンディションの詳細画像(出品物・傷・汚れ・不具合・故障)
※画像クリックにより拡大表示
- シリアルNo:H90910966A
Good(オーディオ中古としてのメリット)
- 動作確認済み(ノイズ等なし)
- ラックスマンの輸送箱(純正箱ではない)あり
- 少なくとも1回はメーカーメンテナンスに出されている可能性
Bad(デメリット・動作不良・傷・経年劣化などの不具合)
- キャビネットに傷・汚れ
- 天板に関する画像情報なし(内部の真空管の熱による劣化の度合いが不明 ※後述)
出品者に追加質問したい確認ポイント
基本的な画像情報がない部分(天板)を中心に確認する必要があります。
- できれば天板画像情報の追加(サイドウッドのモールが熱で曲がっていないか)
- ラインフェーズセンサー(後方の極性確認機能)のLEDは点灯するか
- タバコ臭の有無、または禁煙環境にあったかどうか(長期保管品という点から可能性は低いが念の為)。
- スピーカーターミナルは確実に締まるか(ゆるみ・ぐらつきはないか)
- 背面入力端子のグラつき(ケーブルの大型化・極太化にともない破損の事例が多発している)
LUXMAN LX-360・中古コンディションの要注目ポイント
熱による劣化が著しいアンプ。歴代のSQ38シリーズは比較にならずトランジスタのA級アンプと比べても激しい発熱です。
外観から判断するポイントとして以下のようなサイドウッドのモール状態があります。
- サイドウッドを装飾しているメタルモールに注目
- 天板部分に接触する部分に曲がり・ヨレがないか(薄い金属のため放熱で痛みやすい)
- 操作部分が破損していないか
- トグルスイッチ・ボリューム・各種切り替えノブ・電源スイッチ
さらに詳しいチェックポイント・要注意の不具合の確認方法はこちら
LUXMAN LX-360・中古相場情報(ショップとオークションサイト価格履歴の比較・検索)
メンテナンス可能な個体は少なくなりつつあり、中古相場は下落しています。
- 動作品・外観普通(多少の傷あり)で¥120,000(JPY)
- 動作品・外観美品で¥160,000(JPY)
ショップによるメンテナンス済み中古もこのモデルに関しては安心できません。熱による劣化は修理が難しく、技術が要求されるためです。
オークション/中古オーディオショップの相場情報はこちら(随時更新)
LUXMAN LX-360の定価と仕様・スペック(新品時カタログ資料)
- メーカー:LUXMAN(ラックスマン)
- モデル名・型番:LX-360
- 発売年次:1985年
- 定価:¥365,000(/台・JPY)
- 主要スペック
- 大きさ:幅493x高さ170x奥行477mm
- 重さ:25Kg(/本)
- 出力:32W+32W(8Ω、1kHz、両ch同時動作)
- 消費電力:250W
ハイレゾ・ロスレスなどデジタルサウンドを再生するための真空管アンプ・暖かさや柔らかさではなく「スピード感」を求めた
それまでの「SQ38シリーズ」や現在のLX-380とは異なり、「真空管は時代遅れ」と思われていた時代に企画されたプリメインアンプ(Integrated amp)です。
バイアス電流をたっぷり流す真空管は音の立ち上がりが良い、とされる特性をデジタル再生に活かそうとした設計。
つまり現在いうところのスピード感を求めた。懐古趣味としての暖かく、柔らかい音は求められていません。
こういったコンセプトの管球アンプはあまり多くないため、ハイレゾやロスレスの今このモデルの中古を求める人が絶えない理由です。
- スペック上の注目ポイント
- 使用真空管
- 6550A(GE製)x4
- 6CG7x5
- 12AX7Ax3
- 各セクション毎に独立した電源トランスを搭載
- 右chパワー、左chパワー、プリ、ヒーター回路の4つのセクションにトータルで15電源
- 回路同士の相互干渉を低減するS.T.A.R.サーキット(Signal Transit For Accurate Response Cercuit)を採用
- 使用真空管
- 詳細情報リンク
LUXMAN LX-360 雑誌メディア、評論家によるレビュー・音質評価と当時の人気ランキング・CD登場時期に「時代遅れ」といわれた真空管をリリースした意味
CD登場の時期でありながら、わざわざ「時代遅れ」といわれた真空管を使ったプリメイアンプ(Integrated amp)。
評論家からはその特殊なスペックと当時唯一無二の世界観をもつアンプとレビューされ、特に井上卓也(Takuya Inoue)氏からは「むしろCDには管球アンプが合うかもしれない」とコメントされています。
- プリメイアンプとしてかなり高額ではあるが、トランジスタとは明らかに異なるホールトーンの余韻などこのモデルならではの音がある。
- いわゆるナローレンジなところは皆無、精緻といっていい分解能だが真空管らしい暖かさもほのかに感じさせる。独自の世界。
高いバイアス電流をかけて音のレスポンスを早める・純A級アンプ、ハイイナーシャ電源のさきがけとなったラックスマン LX-360
なお同時期にトランジスタアンプとしてL-560があり、ラックスマンは純A級アンプもまた力を入れています。共通するのはたっぷりとバイアス電流をかけて音の立ち上がり・レスポンスを改善する手法。
後年の「ハイイナーシャ電源」にあるように、バイアスをかけて音楽信号の立ち上がりを素早くするという同社の考え方はLX-360のころすでに濃厚に持っていたようです。
人気 :★★☆